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ロゴデザインのトレンド(流行)2015

若者(アーリーアダプター)を意識したデザインが増えた?2015年のロゴデザインのトレンドを振り返る

ロゴデザインのトレンド(流行)2015

デザインにはトレンド(流行)が存在し、それはロゴマークも例外ではありません。今後の制作のアイデアや方向性作りの参考になる記事をご紹介したいと思います。今回は、海外のデザインWEBマガジン「LogoLounge」より【2015年のロゴデザインのトレンド】を紹介します。(Thank you Bill !! )※翻訳・編集・掲載許可をいただいています。

2016年のロゴトレンドはこちら

2014年のロゴトレンドはこちら

 

2015年 ロゴトレンドの分析

 

ロゴトレンド1 【ドットチップ】

ICチップのようなロゴ
(Image credit: LogoLounge)

このグループのロゴは、ラインの始終点を丸くし安全に見せる、トゲトゲしさを和らげる意味があります。ラインの始終点にボールまたはサークルを追加すると、重厚感がでて、非常に巧みに作られたようなデザインになります。新しいテクノロジーに依存しがちな世界の中では、ひどく旧式なシンボルになりつつありますが、こういったものでデジタルターミナルを表現するというのは頷けます。
パズルのドットをつなぐというのはもっとよくありがちかもしれません。ラインワークなしで、点を連続させると、チャレンジを表現し、そのセグメントをつなぐとソリューションが表現できるからです。これらへのラインワークは混み合う可能性があるので、メッセージが複雑にならないようにするため、最小にすべきではありますが、効果的なゴールに繋がる道筋や途中経過を示すことができます。

 

ロゴトレンド2 【輪郭・外形】

シンプル&グラデロゴ
(Image credit: LogoLounge)

シンプルな単色の肖像的なロゴと、より複雑なイラストレーション風マークのハイブリッドを生み出そうとしているデザイナーたちが、たどり着いた解決法がこれです。グラデーションと輪郭、ハイライトとシャドウでそのディテールを作り、シンプルな印象を与えます。より小さいスケールで表現しても、情報が十分に発信できています。逆に、接近してみたり、大きなサイズで表現したりすると、消費者に質感的な魅力を感じさせる微妙なボリュームの描写が伝わるところもポイントです。これは、まさにロゴがページから浮き上がり、視覚を切り替えるのに、必要なデザインボリュームと言えます。
デザイナーの中にはそれぞれの好みからこのテクニックがトリッキーだと感じる人もいますが、時間がたてば、どちらかが正しかったかはわかるでしょう。使用するカラーは主に1種類ですが、ハーフトーンやグラデーションが使われているので、印象に残るデザインになります。

 

ロゴトレンド3 【反復する線】

ラインで構成されたロゴ
(Image credit: LogoLounge)

シンプルであることが、このパターンのロゴデザインの重要な構成要素となります。部分的な情報だけを見ても、全体像を心の中で補えられるようになっています。チェック模様のボードの一部をみただけで、もしボードが不足していても、残りのボードもチェックが続くのだろう…と想定できるように。反復線の要素は大規模かつ大胆で、同時にデリケートで儚い印象を与えます。
反復線はループで構成され、空間内のねじれが、最高にリズミカルなストーリーをそのスペースに生み出します。エレガンスさがあり、流れに身を委ね、それぞれの原点と再び繋がるように見えます。これらのロゴは暗い背景に高彩度のカラーを使い、ネオンのように輝かせることもできます。それが表現している実体に、移り変わりや変化という追加のメッセージをこめるために、色にグラデーションをいれることも珍しくありません。このダイナミックなストリングアートデザインは、一昔前に流行りましたが、より細いラインを用いたことで今また新たに注目されています。

 

ロゴトレンド4 【キラキラ】

キラキラを表現したロゴ
(Image credit: LogoLounge)

知覚をシフトさせるというのは骨の折れる仕事であるので、デザイナーはつい尻込みしたくなります。結局、私達は先入観を利用することになります。「星1つ」には、それなりに上出来な映画、または、階層では上位という意味が含まれることがあります。五芒星・六芒星は、宗教上さまざまな意味を持ちます。象徴性が、より分極化し、より多様化すると、デザイナーは地雷原をより慎重にそろそろと歩かざるを得ません。
そこで古くからの友人とも言える「キラキラ」に立ち返ってみましょう。確かに新しいシンボルとは言えませんが、最近人気は再び上昇しています。4つのポイントがある星は、対立を起こさないことへの象徴としてはマッチするため、再度活用されるようになってきました。
きらめきや輝きといったイメージだけでなく、楽しさと安心感をもたらす幸運の星なのです。4つの半円または、8つの平らなラインからも同じ星を巧みに作り出せる点には注目していただきたい。さらにどちらも入れ替えても意味があまり変わりません。夜空の星としては、おそらくこの「キラキラ」のほうが、五芒星より直感的な効果としては論理的な表現になるでしょう。何らかの賞賛されるべきもの、よいものの象徴であり、ずばり言うと、楽しいグラフィックの開放感をもたらしてくれるものと言えます。

 

ロゴトレンド5 【細切れの棒】

棒で構成されたロゴ
(Image credit: LogoLounge)

ランダムというのは、定義として予想不可能な、少し足りない感じの柄のことで、面白いコンセプトです。繰り返して、組み立てられたたくさんの棒線は同じ動きをすることはありませんが、毎回同じ形を作り出します。カオス(混沌)さはデザイナーに何をもたらすのでしょうか?
線はたくさんのファイバーグラスのように波打っており、予想できなさゆえの強さがあります。偶然生まれた配置のために、乱雑な鳥の巣のような、森の地面の上のたくさんの松の針のような自然なパターンになるかもしれません。乾いて割れた泥の土手か、規則的に作り出されない蜘蛛の巣を思い出すかもしれません。これらのパターンはすべて意図的ですが、少し神秘的でもあります。最もこの柄をロゴに使うのに魅力的である理由は、その挑戦的な本質です。人々は秩序と、その真逆のアンチテーゼも好みます。

 

ロゴトレンド6 【カラーリング】

カラーを用いたロゴ
(Image credit: LogoLounge)
trend-03
(Image credit: LogoLounge)

カラーリングは、物体を特定するための線だけに頼るモノライン(一本線)とは正反対です。 これらは現代の美を保つ本当に素晴らしい解決法である、と皆が言います。これは、トレンド革命について議論するよい機会になると言えます。他のデザイナーの仕事へ簡単にアクセスできるようになったため、トレンドの進化は超高速化しました。トレンドが飛び出ても、たった一週間で蒸発してしまうかもしれませんし、形態を築き、何年もの間そこに残るかもしれません。このレポートは、トレンドを識別するためのもので、トレンドをコピーするためのものではありませんが、デザイナーの皆さんはそのトレンドを前にすすめることはできます。
※モノラインのロゴ例
モノラインロゴ(上図)は、ここおよそ5年間で、しっかり浸透しました。カラーリングのトレンドの特徴としては、バリエーションがたくさんあることです。カラーリングのトレンドは、モノラインの流行の終わりにもってくることができるかもしれませんし、または、完全に新しい流行のコアとなるかもしれません。

 

ロゴトレンド7 【円グラフ】

グラフ状のロゴマーク
(Image credit: LogoLounge)

真ん中がすっかり食べられてパイのようなチャートを想像してみてください。1つ2つピースがかけていることもありますが、円グラフの縁は常にはっきりとさせています。色がつけられた帯になっているエリアに対しての割合や、時計でいう「分」の部分、単に装飾的な効果を狙っている場合もあります。切れ目がない円は、継続性を意味していて、プロセスの連続性や永遠に続く完璧性を表現できます。
意味ありげなカラーで追加されたレイヤーは単なるボーナスメッセージです。これらのマークの一部は回転しているリングに似ていますが、このようなリングは、あちらこちらでローディング中を意味するマークとして繰り返し使われており、また多くの人が「待機中」の意味をもつシンボルだと認識しています。より肯定的な解釈をしたとすれば、汚れのない調和の中で動いているたくさんの部品のような物と捉えることが出来ます。

 

ロゴトレンド8 【三角モザイク】

三角形を組み合わせたロゴ
(Image credit: LogoLounge)

言うまでもなく、複数の三角形がつながった時に出来る模様です。しかし、ただ全く同じ種類の三角形が繋がっているというわけではありません。たくさんの様々なスケールで、動きを描写する宙に浮かんでいるパーツを用いて、ストーリーを進行させます。これらのマークには二等辺三角形か正三角形が使われますが、いずれも、ひとつだけでは使いません。接点をつなぐ鋭い点でよりアグレッシブな印象を与えることができます。
全体のストーリーを理解するほうが、細かいパーツを集めるより大切です。中国から来たタングラムはプレーヤーが三角形から絵を作るパズルですが、このゲームはこの三角形のマークと同じほどのクオリティを持ちます。オーバーレイができるように透かし絵を使うパターンもあれば、ロゴ全体を打ち寄せる波のようにするために、傾斜をかけるパターンもあります。カラーは単色もあれば、同一色相のグラデーションを使ったりもします。違いはありますが、すべて同じDNAを持つロゴデザインと言えます。

 

ロゴトレンド9 【写真】

写真を用いたロゴ
(Image credit: LogoLounge)

写真イメージがロゴに挿入されると、伝統的なアイデンティティデザイン主義の人々は顔をしかめて、冷や汗をかくでしょう。そして、このグラフィック・タブーへの挑戦に関して、長々と話し始める、という光景にお目にかかれるでしょう。どうぞ、一旦落ち着いて、受け入れてください。
写真を使うことは、なんら新しいことではありません。 過去には、これらの画像というのは背景に使われるか、または、1つの画像そのものをロゴマークとして使用していたからです。新しい世代のデザイナーたちは、ロゴデザインツールの一部としてPhotoshopを使って臆せずに表現しました。「リアル」と「グラフィック」の要素を融合することは、ウィットと奇抜さを取り入れることができ、挑発的なデザインとなります。写真以外で伝達するのが難しい現実と詳細を表すためのロゴデザインと言えます。何か不安があるのでしょうか。

 

ロゴトレンド10 【光線】

後光のさすロゴ
(Image credit: LogoLounge)

もし、重要なことを伝えたいなら、どのように世界にそれを認識させるのが良いでしょうか?電子メールの場合は、すべてを大文字、または太字にするか、下線にする等が良いでしょう。または、ビックリマークを3つ付け、赤色でドラマ性を強調する!というのもありでしょう。
遥か昔、画家や職人は、重要度や畏敬の念を呼び起こすためそれぞれの物体の後ろにごく薄い輝きを付けました。これをグラフィックな手法で表現するため、中心点から発散する集中線が開発されました。これは、外側に向かって光を散らす効果を生み出しています。本年度は、この技術を組み込んだマークの数が劇的に増加したと言えます。これは、装飾性を持たせるために単一の線でスペースをうめる必要から派生したものかもしれませんが、その多様性は目を見張るものがあります。スケールを小さくすると、ラインは柔らかくなる傾向にあり、微妙なグラデーションが無機質さを緩和します。こういった光輪の要素を統合すると、色のブレンド(図右上)というユニークな方法を確立することができます。

 

ロゴトレンド11 【素朴】

素朴さのあるロゴ
(Image credit: LogoLounge)

大人には理解しがたいニュアンスを持った、子供の落書き風ロゴを作る流行が再び起きています。これらのロゴを理解すると心が温かくなるような純粋な本質を見つけられます。このマークの所有者や商品は彼ら自身のことばかり考えているのではなく、ユーモアのセンスがあることは確かです。手作りの方法は大きな人間味をもたらす反完璧主義の意見を持ちます。
それは、人間味を保証するが故、ある程度の欠陥を持っています。単色を使用することでシンプルさを保つことが出来るが、同様に複雑さを失うことにもなります。柄や詳細はこのトレンドには重要であって、目を見開くような本質を保つ手助けをしています。 というのも、簡単すぎると消費者が真似をすることができ、似たような未熟な美学を作り出せると感じるかもしれないからです。洗練されたデザイナーはラファエロのような絵画を描くのに4年もかかったと嘆くピカソを思い出すかもしれませんが、最終的に彼は生涯子供のような絵を描き続けました。

 

ロゴトレンド12 【コード】

暗号風ロゴマーク
(Image credit: LogoLounge)

これらのマークは、デザイナーたちが自分たちの作品に暗号や隠れたメッセージを巧妙に差し込むと長く信じている理論家タイプの人たちに使われがちです。モールス信号のコードを組み合わせたような形で、ニセの暗号作成者がこれらのロゴをむしゃむしゃ食べて解読しようとするでしょう。
一般的に、これらは、様々な種類のブロックをレンガ造りの壁のように組み合わせたように見えます。先端が四角になったものもたくさん見かけますが、大抵の場合は、先端を丸くする、または丸角にした要素が使われています。集計したロゴにはモノトーンからカラフルな虹色まであったため、カラーは重要ではないようです。科学的な雰囲気を伝えるクライアントと相性がよく、フレッドハッチがん研究クリニック(図右上)では、研究者たちが分裂、再結合を続ける細胞を顕微鏡覗いているという仕事を強調するためにイニシャルであるHをモチーフにしたデザインにしています。

 

ロゴトレンド13 【カラフルジェットコースター】

カラフル帯状ロゴ
(Image credit: LogoLounge)

1本の継続するラインが向きを急に変えたり、傾けたり、捻らせたりするのはロゴデザイナーの定番の手法であると言えます。これらのマークまでの線のブレイクやシャドウの交差する点がしばしば際立って見えます。もし、これが透明度ゼロの単色であった時のことを想像してみてください。もしそうなら、このマークには注意も惹かれないでしょうし、困惑する可能性もあります。
色相の異なる流れの中でグラデーションを使うことでトレンドが生まれます。刻々と変化する流れをナビゲートするようなグラデーション、透明と不透明、シャドウとハイライトを使いわけることで、このラインを立体的に見せています。ロゴマークが休眠の状態からアクティブな状態に変化するのです。行動や思考の活力レベルを伝え、文化、製品や気風の変化を醸し出すこともできます。いずれにしても、この鮮やかな手法により、ロゴデザインを劇的にポップにすることができます。

 

ロゴトレンド14 【ディテール】

細部にきめ細かいロゴ
(Image credit: LogoLounge)

モノラインの単純なロゴが増えていくにつれて、デザイナーは、マークの背後に価値と重さを付け足す方法にあこがれを抱くようになります。線の太さを変えなくても、文化的・美的パターンを反映して選択すれば、装飾することができます。一本一本の細いラインが、小さいサイズにしてもしっかり残せるなら、美しさもそのままです。逆にロゴを拡大すると、デコレーションの花が満開になったようなイメージが広がります。ペルシャじゅうたん・ヴィンテージラベル・先住民族の織物、または幾何学的な動きなどへのオマージュは、ここに示されているマークの骨格を定義するのに役立ちます。
消費者の観点からすると、こうした細心のラインは、商品の細部へのこだわりを思わせます。さらに、これらのロゴマークはポジティブな空間と同等のネガティブな空間で構成され、強い認識とまた職人魂を感じさせ、軽やかだが濃厚な製品という印象を与えてくれます。

 

ロゴトレンド15 【影付き】

立体的なロゴ
(Image credit: LogoLounge)

実生活においては、影というのは、特に大きな注意を払われることなく、現れたり、消えたりします。しかし、影には莫大な情報量があり、我々は太陽が背中側にあるときは、無意識に、距離を測り、テクスチャーを区別して、光源を確認して、本能的に誰かが後ろから忍び寄らないようにします。
印刷で見る影や立体的な文字というのは質感を表現したり、趣のあるノスタルジックさを与えてくれたりします。影を使う技法について新しいものは何もありません。しかし、デザイナーは記録的な数、この技術を取り入れており、考えられる限り最大限、繰り返し使用しているといえます。影は、懐かしさを感じさせるデコレーションであり、1つの文字やモノグラムあるいは単語やフレーズに、主役級のヴィジュアルを与えてくれます。


 いかがでしたでしょうか?これからも支持を得ていくロゴから、一過性のものまで様々かと思います。是非今後のロゴ制作・ロゴのプランニングの参考にしてみてください。

参考 : LogoLounge  ©2015 Logolounge Inc.


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