元は1枚の写真から…世界観を広げてくれるアイディアとデザインの着眼点

何の変哲もない1枚の写真から、インパクトのあるポスターやチラシを作る…一見とても難題に感じてしまうことですが、ちょっとしたアイディアや普段とは違う着眼点で物事を見てみると、そこから無限に広がる世界観を感じることができるかもしれません。ここで紹介するいくつかのポスターやチラシには、その「ちょっとしたアイディア」や「少しずらした着眼点」が生かされています。(※紹介するポスターデザインは当サイトの制作事例ではありません)

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大人の寝相アートポスター

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寝相アートといえば、赤ちゃんが寝ている姿を活かしてアートな作品を作る、というものが一般的ですよね。赤ちゃんの周囲をデコレーションしたり衣装を着せたり…。でも、そのアイディアって当然大人でもできちゃうこと。子どもの寝姿が当たり前…という着眼点を少しずらして、大人の寝姿をアートしてみたのがこちらの作品。

男性用下着の広告ですが、その下着を着用してぐっすり眠る男性はまるでサーフィンをしているかのような寝相。この寝相を活かして写真にちょっとイラストを加えてみれば…元はただ男性がベッドに寝ている姿を映した1枚の写真でしたが、少し想像を膨らませることで、一気に世界観が広がってインパクトのあるデザインに仕上げることができるんですね。

溺れているわけではありません!? – オーケストラのポスターデザイン

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写真にイラストを加える、という視点でもう1枚ご紹介します。こちらはコスタリカで開催されたオーケストラのイベントポスターですが、元は海の波と戯れる（？）一人の女性。でもそこにホルンを書き加えると…水しぶきを浴びて目を閉じる表情も、まるで演奏時のそれかのように感じられますね。

こちらの他にもチェロやバイオリンバージョンもあり、すべて揃えて見てみたくなります。海水浴のシーンから夏のイベントであることも連想でき、アイディア溢れるポスターです。

どちらも同じ“恐怖”です…遊園地のポスターデザイン

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視点を変えるということを分かりやすく具体的に示したのが、こちらのポスター。真ん中に写された男性は目を閉じて、まるで何かを恐れているような表情を浮かべています。その理由は…向かって右側を見れば遊園地のアトラクションに乗っているシーン。おそらく今まさに落下の瞬間を迎える…といったところでしょう。

一方で向かって左側を見ると、雰囲気はガラッと変わり、ジャングルでヘビに巻き付かれて恐怖で動けない…そんな状況にいます。“恐怖は楽しさ”というフレーズが下にありますが、まさに恐怖と楽しさが表裏一体だという遊園地のアトラクションを上手に表現できていますよね。

全く違う2つの人生を生きるということ – 臓器ドナーのポスター

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これまでは、アイディアや視点のずらしで思わずクスッとしてしまうポスターデザインをご紹介しましたが、最後はこちら。臓器ドナーとなることは、違う人生を2度生きることと同じ。大学の教授でしょうか、写真上部の男性は、テキストを抱えて熱心に何かを研究しているような様子です。しかしその足元はアクティブにスケートボードを楽しんでいます。臓器移植というどこか重い雰囲気のあるテーマを、これまで自分が歩んできた人生とは全く違うもう一人の人生を生きることができるという、希望を感じられる視点からとらえたポスターです。

元は1枚の写真でも、見る方向次第で表現できる世界観は無限大に広がります。手書きで何かを加えてみたり、別のシーンと組み合わせてみたりすることで、こんなにもデザインに幅が広がり、インパクトを与えられる作品に仕上げることができるんですね。デザインの要素は、意外と身の回りに溢れているようです。