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ロゴ作成とブランディングにおける10の間違いについて

ロゴデザイン・ブランディングにおける10の間違い

ロゴ作成とブランディングにおける10の間違いについて

これから紹介する10の項目は、ロゴをデザインしたりブランド作りを行う時に起こる、よくある間違いを示したものです。フォントについて、ブランドのコアバリューについて、グラフィックデザイナーとの関わり方、法的な要素などをピックアップしています。今回は、ビジネスコーチとして活躍する Robin Waite氏の動画「ブランディングにおける10の間違い」を翻訳してご紹介します。※以下翻訳内容です。




今日は初心者がブランディングをする際にやりがちな10の間違いを紹介したいと思います。

1.何もかも自分でやること

1つ目は自分で全部やろうとしてしまう事です。自分でブランディングすることは偉大で素晴らしいと思います。でもあなたがグラフィックデザイナーでない場合、それはやめたほうがいいかもしれません。

優れたグラフィックデザイナーはビジネスの価値を表現することができます。核となる価値を見出したり、どのくらいビジネスの意味などを含めて、デザインを行います。これはグラフィックデザインの仕事で培った経験則からなるもので、素人が一朝一夕で作れるものではありません。プロのグラフィックデザイナーはあなたの価値観に基づいたデザインをロゴとして表現することができます。

デザインは微妙な違いで信用を失うことがあります。しかもそれは無意識のうちに起こってしまうことです。例えば私がカメラを向かないでこちらの方向に向いたとしましょう。

あらぬ方向に向かって話しているので、私の話を聞いているとしても、私に対する信用は失われていくでしょう。相手を見る事で、私の顔の表情をダイレクトに伝える事ができ、信用を得ることができます。

これはブランディングにも応用できます。ロゴデザインのレイアウトやカラーの僅かな違いで、会社に対しての信用を減少させるかもしれません。エンゲージメントにも関わる事です。先ほどあらぬ方向へ向けて話していた時、あなたはどのように感じましたか?さらに、私があなたをまっすぐ見て話しかけているならどのように感じるでしょうか?

デザインのルールはすごく重要です。少しの違いで潜在的な顧客の信用を下げかねないので自分でブランディングすることは避けましょう。

 

2.色を使い過ぎること

2つ目の間違いは、色の使い方です。僕は主にKISSのルールを使います。Keep It Simple Stupid(シンプルにしやがれ)です。ロゴに2つのカラーが使用されているなら、顧客に対して2倍の記憶量を求めることになります。今凄くトレンドになっているのがシンプルでフラットな色を使うことです。フラットデザインと呼ばれていますね。

例えば私が「Googleロゴの”Gの色”を教えてください」と聞いたとしましょう。思い出すことができますか?

….

……..

……………

答えは青なのですが、ほとんどの人が覚えていないと思います。

Googleのロゴは4種類の色を使っているので覚えにくいですよね。とは言え、それを覚えることは決して重要ではありません。

Googleのロゴデザイン

bennymarty – stock.adobe.com / Googleのロゴデザイン

既に「グーグル」というブランドイメージが確立されているので、カラフルでも問題ではありません。

しかし小さい会社であれば話は別です。様々な色をみだりに使用しても、ロゴデザインを覚えて貰うことは難しいでしょう。ロゴに使う色はできるだけ減らしましょう。

 

3.ブランドのガイドラインを作らないこと

3つ目はブランディングのガイドラインに基づくものです。ブランドガイドラインとは、どのようにロゴを扱うべきかを説明したものです。ロゴを何かに印刷する時や、名刺やパンフレットを誰かにデザインさせる時、一貫性を保つ必要がありますよね。どのようなブランディングをしているかをガイドラインを通じて説明しましょう。

一貫性がないということは、信用に関わるものです。例えば、会社の看板にあるロゴとWEBサイトにあるロゴが全く違っていたら「違う会社なのか?」と勘違いされ、顧客を困惑させることになります。

 

4.フォントを使い過ぎる

4つ目の間違いはフォントを色々と使い過ぎてしまう事。フォントを複数使う事自体は悪くないのですか、同時に3つ以上のフォントを使うことはお勧めしません。

このTシャツようにこんな感じのフォントを使うことも可能ですが、このフォントをWEBサイトで使うことはないでしょう。読みにくいですからね。読みにくいという事は、これも信頼に関わる事です。どんなフォントをどこにどのように使うか?さらにフォントはいくつ使うのが適切か?を考えてみてください。

 

5.なんとなくで作ってしまう

5つ目のアドバイスはロゴはどのようにあるべきか?という事です。KISSを思い出してください。Keep It Simple Stupid(シンプルにしやがれ)です。抽象的なことはそこまで悪くないのですが、ロゴの背景を短い言葉で説明できるようにした方が良いでしょう。

 

6.ブランドを価値として考えない

6つ目のアドバイスはブランディングの価値に基づくものです。ビジネスオーナーがグラフィックデザインについて考える時、デザイナーの費用を考えすぎます。確かにお金のかかることです。しかしロゴは後々価値のあるものになります。私は費用として考えるのではなく、バランスシートの中でも”資産”と位置付けるものだと思います。

例えばあなたのECサイトに顧客が入った時、良いブランディングだと感じさせれば商品を買ってくれるでしょう。プロのデザイナーに依頼することは、ブランドを生み、ビジネスを創造することの手助けとなります。

Nikeのロゴデザイン

wachiwit – stock.adobe.com / NIKEのロゴデザイン

一つの例を挙げましょう。ナイキのロゴの値段はなんとだったの24ドルでした。今、ナイキはすごく大きい会社なので1000億円から1兆円ほどの価値になっていると思います。

amazonのロゴデザイン

Andrei – stock.adobe.com / Amazonのロゴデザイン

一方で、Amazonのロゴは240万ドルでした。高いロゴだなと思われるかもしれません。しかし、Amazon自体が1兆円以上の価値を持っていますから、そこから考えると240万ドルなんて大した値段ではありませんよね。考えてみてください。Amazonのロゴがすごく有名になった事実を考えれば、このロゴがビジネスに多大な価値を与えたことになります。

 

7.グラフィックデザイナーに任せきりにすること

ナイキのケースに戻りましょう。当時のナイキはロゴの制作を外注したそうです。

外注することは別に悪いことではないのですが、ロゴを制作するときは、絶対に任せきりにしないでください。ロゴマークはあなたの会社の信用に関わるものです。あなたのアイデア、色、核となる価値、エンブレム、ビジネスの意味をグラフィックデザイナーに描かせることはとても重要なことです。

グラフィックデザイナーに「とりあえず3個ロゴを作ってください。そっから1個選びます」みたいなことをするのではなく、グラフィックデザイナーと一緒に作成することを心がけましょう。

 

8.コアバリューをブランドに取り入れないこと

8つ目のアドバイスはコアバリュー(核となる価値)を考え、ブランドに取り入れましょう。コアバリューはシンプルなもので大丈夫です。何でもよいです。

例えば、製品は楽しく、ハイクオリティ、かっこよく、輝いている…みたいな感じで自分の思い描くように決めてください。製品・顧客・自社のビジネスに対してのキーワード作りましょう。核となる価値を考えることはかなり重要なことです。ロゴに反映すべきものだからです。

このサーフブランドのTシャツを見てください。これがテクノロジー系の会社のTシャツだったらどうでしょうか?少し変ですよね。

コアバリュー(核となる価値)とロゴは多大な影響をあなたのビジネスに与えるので真剣に考えてください。

 

9.ブランド名やデザインの権利を保護しないこと

次のアドバイスはブランドを保護することです。会社の名前を決めたからといって、必ずそれが使えるわけではありません。もしかしたら誰かがその名称を既に商標登録しているかもしれませんよね。

ブランドを作る際、もしくはデザインを作る前にやる事があります。

ブランドの名称が使えるかどうかを確認しましょう。これはどの国でビジネスを行う場合でもチェックする必要があります。

さらにデザインの権利が大丈夫かどうかを確認しましょう。費用はかかりますが、弁理士が解決してくれるので一度相談してみるのも良いと思います。絶対にあなたのロゴが使えるようにしましょう。保険のようなものです。

5年仕事をして会社が大きくなった時に「このロゴは権利上、使えません」と言われたら、ブランディングは一からやり直しです。

 

10.文章(メッセージ)の校正をしないこと

最後のアドバイス。これはかなり大事なことです。多くの人がブランドを作る時にパンフレットやビジネスカードなども作りますが、校正するのを忘れます。多くのビジネスオーナーが「校正をするのはグラフィックデザイナーの仕事だ」と考えています。しかし、デザイナーも努力はしていますが、人なので間違いは必ず起こります。

ネガティブな影響は無意識的に起こります。打ち間違いをすることで、ネガティブな影響があなたのビジネスに反映されてしまいます。ほんの小さな間違いが、製品やサービスの販売や、クライアントの信頼に影響します。

 

おさらい

1.何もかも自分でやること
自分でブランディングするべきではありません。あなたがグラフィックデザイナーならやってもいいですが、プロを雇いましょう。

2.色を使いすぎること
Appleのロゴの変遷を見てみると分かると思います。

3.ブランドのガイドラインを作らないこと
ガイドラインがないという事は、ブランドに一貫性がないということです。

4.フォントを使いすぎる
顧客を困惑させることになります。

5.ぼんやりと抽象的に作りすぎる
比喩をブランドで使いすぎると顧客がロゴの意味を捉えられないので、信用を下げることになります

6.ブランドの価値を考えないこと
ナイキとAmazonの例を挙げました。ロゴがどれだけビジネスに価値を与えるかを考えてください。

7.グラフィックデザイナーにまかせっきりにすること
ロゴを外注することは問題ないですが、デザイナーと一緒にロゴを作るようにしてください。

8.コアバリューをブランドに入れないこと
どんな価値をあなたのブランドに表すのか、表現するのかをロゴに描くようにしてください。

9.ブランド名やデザインの権利を保護しないこと
商標登録やドメイン名の登録、会社の名前など…これら全般です。これについては弁護士や弁理士と相談しましょう。

10.文章(メッセージ)の校正をしないこと
印刷する前に校正をしなければ、全て印刷し直さなければなりません。この小さな間違いがあなたのビジネスの信用を落とすことになります

 

参照リンク : Top 10 Branding Mistakes – Robin Waite(CC BY 3.0)
当記事はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(Creative Commons license / CC license)に基づいて編集しています。(記事内の画像・デザインや映像の権利は個別のライセンスにより保護されている場合があります。)

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