Skip links
金融業界向けのロゴデザインの考え方について

金融業界向けのロゴデザインの考え方・ブランディングのヒント

金融業界向けのロゴデザインの考え方について

会社のロゴは特に慎重にデザインされるべきものです。金融業界では視覚的な表現はビジネスの重要な部分ではないと考えられがちですが、実際にはそうではありません。

信用・信頼・成功のイメージを与えることはビジネスには欠かせません。ロゴデザインにこうしたイメージを取り入れることも不可欠です。

業界的に個性全開というわけにはいきませんが、だからと言ってロゴを無味乾燥なものにしましょう…という事ではありません。金融業界でも多くの印象的かつキャッチーなロゴは存在しています。

アメリカンエキスプレス、メリルリンチ、ゴールドマンサックス、JPモルガン・チェースなどが良い例です。

アメリカンエキスプレスのロゴ

Allmy / Shutterstock.com – アメリカンエキスプレスのロゴ

ロゴを目立たせたいけれど、ごちゃごちゃしてしまったり、悪目立ちさせないためには、いつくかの作り方の指針があります。

 

1.ロゴの色

金融機関のロゴデザインは色が重要な役割を果たします。

多くの銀行と金融サービスは、主要色として青を選択しています。

これは決して偶然の一致ではなく、科学に基づいた決定です。心理学によると、青は人々に一種の静けさと信頼を植え付ける色です。

青は保守的で真面目です。まさに金融機関の業務に対して、大部分の人々が好むであろうアプローチです。

安全なイメージを与えたい場合は青を選ぶのがオススメです。攻撃的なイメージがなく、生産的、そして信頼できるというイメージがあるからです。

多くの企業がロゴやオフィスに青色を選択しているのはそのためです。

政治においても、青は広く使われています。世界中の政党で青いロゴは見られます。

 

ソーシャルメディアプラットフォームでさえ、青色をブランド化の取り組みの不可欠な部分として認識していました。

ソーシャルメディアのロゴ

Twin Design / Shutterstock.com – ソーシャルメディアのロゴ

Facebook、Twitter、およびLinkedInは、サービスが堅牢で信頼できることを想起させるために青いロゴタイプで構成されています。

 

一方、頻繁には使用されていませんが、赤色も一部の大手金融会社が選択する色です。

HSBCホールディングスのロゴデザイン

Willy Barton / Shutterstock.com – HSBCホールディングスのロゴ

ナショナル・ウエストミンスター銀行とHSBCホールディングスは、力と活力を象徴するものとしてロゴに赤を選びました。

 

2 – ロゴの形とサイズ

私たちは無意識のうちに様々な要素にコントロールされています。心理学的に言えば、個々の形が何を意味するのかを知ることが重要です。

・四角形 – 安定と堅実

正方形の形状は、堅実さと安定性を伝えるために使用されます。 アメリカンエキスプレスはその好例です。

・三角形 – イノベーションとエネルギー

一方、三角形はイノベーションとエネルギーを表すために使用されます。前述のHSBCホールディングスは三角を用いて、企業の特徴をほのめかしています。

・円形 – 完璧、団結、コミュニティ

丸い形は完璧、団結、そしてコミュニティを象徴しているので、場合によっては、これも金融機関のロゴとして良い選択かもしれません。 円形には保護するという意味合いも含まれます。例えば、AudiやBMWは金融業界に属していませんが、貴方を守りますよというメッセージを伝えたいのは明らかです。

ほぼ50%の企業が長方形ロゴを選択しています。22%が正方形を選択し、20%が円を使用しています。企業においては長方形のロゴが最も人気があるという事です。 ロゴのサイズについて言えば、どんなに大きくても小さくても識別可能であり続けるロゴを作成することが重要です。

 

3 – シンプルさ

すべての優れたロゴデザインには通常1つの共通点があります。

優れたロゴデザインはシンプルです。

精密でラグジュアリーなロゴを作成する企業も存在するかもしれませんが、金融業界のロゴにおいてはシンプルさが重要な要素の1つです。 ロゴデザインが正確で、きれいで、スッキリとした佇まいであるということです。

多くの場合、依頼者は自分のロゴに多くのものを組み込もうとします。そうしてしまうと、記憶に残りにくくなり、混乱を招きやすくなります。

ロゴを作る上で必ず覚えていて欲しいのですが、シンボルマークだけでブランドのストーリー全てを伝えようとしないでください。シンボルマークは象形文字ではありません。

シンプルなロゴは効果的であり、リブランディングも簡単です。 ロゴは記憶に残るものでなければなりません。スポーティーなチェックマークやリンゴを見たとき、即座にナイキまたはアップルを思い浮かべるのではないでしょうか。そのレベルの認識ができる可能性は金融業界では達成が困難ですが、チャレンジする価値はあります。

 

4.ブランドを差別化する

特に金融のような競争の激しい業界では、コーポレートアイデンティティの確率は非常に重要です。

記憶に残り差別化されるには、よく練られたロゴが不可欠です。金融サービスのロゴは印象に残りづらい傾向があると言っても過言ではありません。

重要なことは、住宅ローンの利率や取引手数料がいくらであろうと、ブランドロゴがユニークで識別可能なものであれば、顧客はあなたのロゴを覚えてくれる可能性が高いということです。

正直なところ、食品業界、ファッション業界、スポーツ業界でなどは、あらゆる種類の記号・フォント・色を使用できるため、ブランディングやロゴデザインの仕事は簡単になりますが、企業ビジネスは保守的なソリューションに限定されてしまいます。

魅力的なロゴを持つことができないという意味ではありません。多くの企業は、自社のロゴに投資することが他の事業に投資することと同じくらい重要であることを理解しておらず、中途半端な解決策に頼る傾向があります。

ブランドアイデンティティに関しては 、注意深く行いましょう。

 

5 – 顧客との感情的な繋がりを作る

銀行やその他金融機関には少し冷たい印象がある場合が多いので、不思議に聞こえるかもしれません。しかし、ブランドに人間味を感じさせて、顧客との心理的距離を縮める必要があります。

顧客との強い感情的な繋がりを確立することはビジネスにとって不可欠であり、そもそもブランディングはそれを行う方法の一つです。

人間の感情が金融業界とどう関係しているのか疑問に思うかもしれません。

しかし、信頼・忠誠心・安定性というものは、企業と顧客のハーモニーによって確立されます。良いロゴデザインは、この点で非常に役に立ちます。

顧客との長期的な関係を維持することは、特に金融ビジネスにおいては非常に重要です。

良好な関係を気づいている顧客はミスを許してくれる可能性が7.8倍も高く、他人にサービスをお勧めしてくれる可能性が16.8倍高いというデータもあります。うまくデザインされた素晴らしいロゴがセットになっていれば、顧客は喜んで広めてくれることでしょう。

一見すると少し表面的に見えるかもしれませんが、審美的な訴求力が、信頼感を促進するのに果たす役割を侮ってはいけません。

お金がベタベタでボロボロで、ロゴデザインがみすぼらしい銀行があったとしたら、どう思いますか?

 

6 – ブランドの認知を高める

ロゴはブランドの露出と認知度を高めるために非常に重要です。

素敵なロゴを持っているなら、見込み客があなたの会社を覚えてくれたり、前向きな印象を形成することはより簡単になるでしょう。

例えば、あなたの銀行が安全で手頃な価格の融資提案をしたとします。コマーシャルや広告を見た見込み顧客は、その提案自体を忘れた後でも印象的にデザインされたロゴがあれば、ロゴの事は覚えているでしょう。

言い換えれば、バランスのとれた包括的なマーケティング戦略を作成するためには、あなたのターゲットオーディエンスが視覚的に魅力的であると感じる優れたロゴを持つことは大切な事です。 わかりやすいスローガンと組み合わせることで、リーチを拡大し、潜在的な顧客に提供するサービスの1つを選択するよう促すことができます。

ただし、ロゴがどの方向に進むべきかわからない場合は、競合他社のロゴを分析し、ベストプラクティスを得てください。 競合他社のロゴを分析することは、進むべき方向性を定めるのに役立ちます。


まとめ

強くて記憶に残るロゴはマーケティング要素に不可欠な存在です。ロゴデザインは、顧客・見込み客のブランドへの認識に大きな影響を与えることができるからです。

さらに、ブランドを扱う企業についての第一印象にも大きな影響を与える可能性があります。だからこそ、ロゴ制作には最善を尽くすことが大切なのです。

 

Original Article : Financial Branding Tips – Inkbot Design

※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。( Thank you, Inkbot Design! )

最後までお読みいただきありがとうございます。共感する点・面白いと感じる点等がありましたら、【いいね!】【シェア】いただけますと幸いです。ブログやWEBサイトなどでのご紹介は大歓迎です!(掲載情報や画像等のコンテンツは、当サイトまたは画像制作者等の第三者が権利を所有しています。転載はご遠慮ください。)




サイトへのお問い合わせ・依頼各種デザイン作成について


Home
ご依頼・お問い合わせ
Top