グラフィックデザイナーからプロダクトデザイナーへ

グラフィックデザイナーからプロダクトデザイナーへ

グラフィックデザイナーとしてのキャリアが必ずしも最終到達点とは限りません。プロダクトデザイナーのHugo Carneiro 氏は、グラフィックデザイナーからプロダクトデザイナーへとキャリアを転向させた一人です。デザインの世界も刻々と変化する中でどのようにキャリアを築いたのでしょうか。今回はHugo Carneiro氏が自身の経験を綴った記事「グラフィックデザイナーからプロダクトデザイナーへ」をご紹介したいと思います。(ここでのプロダクトデザイナーとは、アプリや製品・UXなどより広義でのものづくりという意味を含んでいます。)

原文 : “From Graphic Designer to Product Designer”

以下翻訳内容です。※翻訳・掲載は記事製作者の許諾を得ています。(Thank you, Hugo Carneiro ! )


グラフィックデザイナーからプロダクトデザイナーへ

最低でも1回は人生のあるポイントで少し立ち止まり、今までのキャリアと何を実現したのかを振り返ることが必ずあると思います。私にもこのような瞬間がありました。今でも多々ありますし、振り返りは良いことや悪いことを映し出し、再び失敗を繰り返さないために重要なことなのです。

どのように私がグラフィックデザイナーとしてスタートし、プロダクトデザイナーへ転向したのかを伝えたいと思います。

 

私は常にテクノロジー・アート・デザイン、そして建築を愛しており、それゆえ私は在学時に専門分野を選ぶことはとても困難でした。最初、私はITエンジニアになりたかったのです。なぜならコンピューターが好きで、プログラミングを学ぶことが本当に興味深かったし、その時点で私はまだ一行のコードすら書いたことがありませんでしたが、その世界は私を本当に魅了していました。しかし、私はその学校では平均より少し上くらいの学生だったので、エンジニアになるためにはたくさんの教養を身につけなければならず、それは大変な負担でした。そしてその思いが私を2番目の候補だったアーティスティックな方向へと導いてくれたのです。

 

中等学校における最後の3年間で、私のデザインに対する愛情は急激に大きくなりました。私は大学には進まず、インターンシップを合わせた1年間のプロフェッショナルコースに進みました。このコースで、私はHTML, CSS, PHPやアクションスクリプトなどのテクノロジーを含むWEBプログラミングに初めて触れました。私はプログラミング、WEBサイト制作、そしてWEBアプリケーションを学ぶことは好きでしたが、当時はまだグラフィックデザインのほうに興味がありました。私は、企業とは企業そのもののイメージにもっと注目するべきであり、差別化できるイメージ創りと企業の信頼性を高めることが出来るようにデザインで手助けしたいと本当に思っていて、その気持ちは今でも変わってはいません。

2009年前半から私はポルトガル(私の出身地)で、小さなデザイン会社のスタッフとして働き始め、毎日名刺や新しいロゴなど、ビジネスに必要な幅広いデザインをしていました。私たちの会社もまた、これらのビジネスのために自社WEBサイトを作成していました。私はそのデザインをし、HTMLを組み立て、チームメイトは他のテクノロジーを統合して残りの機能を組み立てました。私はその時グラフィックデザイナーとして賞賛されました。最近の流れでは、複合的なデザインを行うことは普通のことで、デザイナーはフロントエンドの基礎を知らないといけません。今と過去比べて考えると笑ってしまいますね。

私は本格的にWEBデザインに特化し始めて、同時にグラフィックデザインよりインタラクションデザインへの気持ちが大きくなり始めました。覚えていてほしいのは、これは2009年前半のことで、現在私たちが知っているたくさんのフレームワークが存在していませんでした。わたしは未熟でしたし、まだみんなはどのように美しく、機能的なWEBサイトを作るかということに力を注いでいました。

デザインに関する何かを作り上げ、人々が触れることが出来て、それを彼らのコンピューターでいつでも使えるようにしたい。その思いが徐々に大きくなり、私もそのために投資し、それに向けての情熱を持ち続けました。私もまた、新しいおもちゃを手に入れると一週間それで遊び続け、結局それがどのように作られ、組み立てられているのか、時としてそれがどのように機能しているのかが分かるまでずっとそのおもちゃで遊んでいる子供でした。いつも好奇心旺盛で、その好奇心が私をWEBサイトがどのように機能し、どのように組み立てられているのかを研究する方向へと導いたのです。

 

では、ここからはWEBサイトには何があるのか、そして他のWEBサイトへ賞を与えるイベントや、私がどのように自分のWEBをより良いWEBサイトにするかなどにもっと注目して行こうと思います。 告白すると、私がまだ若く、キャリアをスタートした頃は自分のスタイルを見つけ出そうと必死で、何がWEBサイトを良くするかばかりに考えが行き、完全にUXを無視していました。

 

最初の仕事をしてから数年後、私はもっと良いキャリアを求め、ロンドンへ移動することを決意しました。私は当初、フリーランスデザイナーとして働き始め、いくつかのプロジェクトを担当していました。そのほとんどがWEBサイトの制作でしたが、いくつかのグラフィックデザインのプロジェクトも受け持っていました。とても興味深い年でしたが、私の人生の半分が過ぎていました。私が学んだことは、計画が無ければフリーランスデザイナーになるべきではないということです。私には計画がありませんでした。

経験の中で私がただ言えることは、もしフリーランスになりたいのであればCEO・デザイナー・デベロッパー・顧客獲得・セールスチームを一度に全て、しかも毎日行うことを忘れないでください。私は大変面白く啓発的な経験をしたことで、新しいスキルを学びましたが、それは仕事のプロフェッショナルとしてだけでなく、人間として学んだことでもあります。

このような考える時間を持った後、次は何をするか、そして私はどのようなキャリアを目指しているのかを考えた結果、私は今までの私には無いような新しいことにチャレンジし、違う方向性のものを見つけることを決心しました。

 

2014年、フリーランスにならないことを決意してから数カ月後、Flipletに加わりました。最初、私はジュニアデザイナーとしてグラフィックデザインを少し担当しましたが、その後はほとんど企業の新しいプロダクトに取り組みました。Flipletスタジオは、事業向けアプリケーション構築プラットフォームのプロダクトです。

Flipletに加わる前に、私はUXの良さに気づきましたが、それは私が本当にその重要性を理解し働き始めた後のことです。私たちのユーザーはコードやデザインの方法を知る必要がなく、私たちの商品でアプリを作れることが目的で、そのため商品は使いやすく、分かりやすくして、それでユーザーが再びアプリ組み立てのために戻ってくるようにしなければなりませんでした。

 

私は2009年からキャリアをスタートして、5年後にUXの重要性に気付きました。私はその間、何をしていたのでしょうか。

 

この時期は今日の私の基礎を作る時期だったと考えており、デジタルデザインが好きであることに気づき、情熱を与え、私がしていることを見つめ直す時期でもありました。私にとっての次のステップは、私が作り上げたもので人々の人生やプロとしてのキャリアを発展させ、私がデザインした何かでユーザーの経験を豊かに出来るようにするためには何が必要か?ということにもっと目を向けるようになりました。

同僚の助けや、もちろんプロジェクトのプロセスなど、私は自分のやるべきことにおいて成長しましたし、もっと細かい点に目を配り、アプリデザインを見始め、どのように人々がアプリを関わり、ユーザーの視点で何がスタンダードと考えるのかを私自身が考えるようになりました。最初は見本となるプロセスが無く、ユーザーのことも考えておらず、スクリーンに映って美しくきれいなデザインを作る事だけを考えていた為、ユーザーの視点などを考えることが困難でした。

Flipletで、私が最初に受け持った大きいプロジェクトは最終的に9つの違うレイアウトを含ませるというテーマでデザインすることで、このプロジェクトは完成まで2ヶ月を要し、2年後も私たちはそのテーマを使い続けていました。私は今でもそのテーマを作成したことを誇りに思います。もちろん、私たちはたくさんのレイアウトを使用して、新しい商品も出ていますが、最初のレイアウトこそ、次に来るレイアウトのルールやそれによって作成されたアプリの見た目や感覚なども決定した物なのです。

 

そのテーマが公に発表された後、私たちは新機能に取り組み始めました。機能への取り組みは、それぞれの機能が2面性を持つため、プロセスを少し複雑化しました。その2面性の一つは、アプリクリエーターはプラットフォームのアプリ作成の時に一緒に働き、アプリサイド、エンドユーザーサイドが共同作業をすることになります。機能を組み立てる、それはただ良く見せてすべてを正しい場所に置くだけではなく、ワーディングについても機能のオプションやユーザーが使用するそれぞれのアクションの応答性について説明出来なければなりませんでした。また、最初はこの機能をテストすることは困難でした。なぜなら、私たちはまだ小さな企業で、クライアントを多く抱えてはいなかったからです。

 

では、どのようにしてそれが問題ないと確認したのか。このような質問が聞こえてきそうですね。実は、していません。私たちはリサーチし、我々のプロセスに従って発売し、クライアントからのフィードバックだけを頼りに、そのフィードバックが適切であれば順次変更するような手法をとりました。基本的に私が言っていることは、「失敗から学びました」ということですが、それを発表することは全く恥ずかしいとは思いませんでした。

私たちは、いつも同じプロセスに従っています。リサーチして、スケッチし、アイデア・デザイン・プロトタイピングをワイヤーフレームし、最後にシステムで実装することでした。このプロセスは今でも多くのプロジェクトで実践されています。

私は、プロジェクトのためによいプロセスを持つことは大変重要なことです。それが無ければ、あなたはただ時間を無駄にして、WEBサイトなどに素晴らしい機能を搭載することは出来ないでしょう。

 

もちろん時として、またプロジェクトによっては、プロセスを短縮する必要があります。しかし、あなたは完璧にそれが出来ると確信しなければなりません。なぜなら同僚達は、彼らの仕事をしっかり行うためにそのプロセスに頼らなければならないからです。

私は良いUXデザインの知識により、自分のやるべきことがより素晴らしい物になり、今ではそれに夢中になっています。 私は、私を信じて助けてくれたチームの人たちにまだ十分感謝を伝えられていませんし、まだそれを達成出来てはいません。なぜなら私は、まだプロとして最初の5年間は、ここ3年間で成長した分まで成長出来ていないと感じているからです。本当に素晴らしいチームです。

現在プロダクトデザイナーとして、私は新しいアイデアを商品のために考えなければなりませんし、ユーザーとの新しい交流方法を考え、彼らが作成したアプリを使用して、新しい機能について内部の人たちと議論をしていかなければなりません。デザイナーの仕事はただ美しい物を創作するだけでなく、主に問題を解決し、時としてユーザーが知らないような問題であっても解決することが仕事です。

 

私は学ぶこと、創作経験を積むこと、プロとして進化することに対して貪欲でした。今でもグラフィックデザイナーはあらゆるビジネスにとって大変重要であると考えています。また、自分のルーツであるプロダクトデザイナーになり、取り組んでいる商品を通してたくさんの人と触れ合うことで、自分の目標を達成してきました。それは決してつまらない物ではなく、常にチャレンジであり、常に楽しい物です。私は、2000以上のアプリを作成するためにユーザーを手助けするチームの一員になれたことを本当にうれしく思います。

皆様が私のストーリーを楽しんでいただけたことを祈り、且つ私は皆様のストーリーを読めることを楽しみにしています。あなたのプロフェッショナルストーリと共にこの記事にお返事を頂けたらうれしいです。 では、次回まで、問題解決を続けてください。

created by Hugo Carneiro

 

共感いただけましたら、いいね!シェアいただけますと幸いです。

ASOBO DESIGN™ とは

ASOBO DESIGN ロゴ

ASOBO DESIGN (アソボデザイン)へようこそ!デザインの制作に関わることは何でもご相談ください。

チラシ・ポスター・パンフレットや、名刺・ショップカード・DMなどの各種印刷物、看板・ロゴマーク・パッケージデザインまで幅広いグラフィック・広告デザインに対応いたします。デザイン制作だけでなく、印刷から納品まで一貫して対応(※)しており、展示会・キャンペーン・販促宣伝活動等に貢献致します。※一部媒体を除きます

デザインの見積もり・制作依頼

SSL カード決済対応 銀行振り込みの他、各種クレジットカードでのお支払いにも対応しています。

ピックアップNEWS

実用的な折チラシデザイン
書籍「実用的!折りチラシデザイン」に作成したチラシが掲載されました。

チラシデザインが書籍に掲載されました
書籍「タイトルまわりのデザイン表現」にチラシデザインが掲載されました。

チラシデザイン集に掲載されました
書籍「実用的なチラシデザイン」にデザインが掲載されました。

雑誌掲載事例
デザイン総合情報誌「MdN」にWEBサイトが掲載されました。

メディア掲載事例について
インディーズCDの制作ガイドに、デザイナーとしてのインタビュー記事が掲載されました。

インターナショナルファッション誌 "En Vie Fashion Magazine" 内にデザインが掲載されました。

Adobe MAX Japan にて制作デザインが展示されました。

NEWS&PRESS情報一覧


事業概要

ご利用規約

ASOBO DESIGN™ではチラシやポスターのデザイン制作をはじめとした、様々なデザインサービスを行っています。