シンプルデザインの参考になるロゴ制作例

パンダのロゴ

簡単なようで難しい、シンプルなロゴ

シンプルさのあるデザインは、なかなか簡単なようで難しいものです。今回はイタリアのミラノで活躍しているクリエイティブディレクターのDuminda Perera さんの作品から、シンプルで魅力ある作例をご紹介します。※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Duminda!)


未来やテクノロジーを感じるロゴマーク

IT企業のロゴ

こちらは「iXUNE」というテクノロジー系の会社のロゴマークです。「X」のみグリーンにすることで、コンピューターの電源ボタンを連想するようになっており、テクノロジー系の会社らしさが出ている良いロゴ制作例です。他の文字はブラックではなくグレーにすることで、グリーンがより際立って見えています。「i」の点に「X」が繋がっており、こちらもグリーンになっているのが印象的なので、「i」と「X」のみでシンボルマークとしても使えそうです。

とても細かい部分ですが、全体的に丸みのあるフォントに対して「i」と「N」の線終わりが直線になっていることも、ちょっとした違和感があり全体の印象に変化を与えている点です。言われなければ気が付かない点でも、制作者がこだわりを持って作り込んでいるのが良くわかります。


躍動感のあるロゴマーク

IT企業のロゴ

こちらもテクノロジー系の会社のロゴマークです。「WILLS」という社名の、「W」の部分をシンボルマークとして羽が羽ばたいたようなデザインになっています。羽の付け根部分には陰影を表現したデザインが配されていて、今にも動き出して羽ばたいて行きそうな躍動感がありますね。

躍動感のあるシンボルマークは見ていて高揚感がありますし、様々なシーンで活用が出来そうです


別の文字を読んでほしい文字に見せるロゴマーク

数字と英語を織り交ぜたロゴ

こちらは花屋のロゴマークになります。シンプルなロゴタイプですが特徴は店名である「NINE」とその意味の「9」をかけて、「NINE」の「E」の文字を「9」に置き換えていることです。不思議なのは、「9」が「E」に読めてしまうことですね。

読み易いことが第一ですが、このように名前のスペルを、他の意味のある文字に置き換えても読ませることが出来れば、他にはないとても印象的なロゴマークになります。


フォントの一部を隠したロゴマーク

デザイナーのロゴ

こちらはプロダクトデザイナーのロゴマークです。ロゴタイプのみのロゴマークで、細い線の角張ったフォントを使用しています。1番の特徴は、所々フォントの一部分を隠したようなデザインになっているところです。隠して全てを表現しないことで、洗練された印象になっています。文字の全体を表現しないデザインは、その空白に何があるのかを想像される奥が深いデザインだと思います。どの部分を隠すかによっては読めない場合もありますし、印象もかなり変わってくると思います。


平面上で3Dを表現したロゴマーク

3D制作会社のロゴ

こちらは3Dのコンピューターグラフィックスを制作する会社のロゴマークです。こちらのシンボルマークは抽象画ですが、脳を3Dで表現したデザインのように見えます。立体の角になるところに点を置き、面の部分は陰影に合わせて色分けしたデザインは、かなりインパクトがありますね。色は、数色のダークトーンで彩度を抑えて、ポイントになる点の部分はその中で浮かび上がるような色合いにすることでデジタルな印象も持たせています。

3Dのコンピューターグラフィックスを彷彿させるデザインは、この会社の事業を一目で伝えるものになっています。このようなシンボルマークから事業やコンセプトが一目で伝わるデザインは、とても良いデザインだと思います。


1つのシンボルマークで、いくつもの意味を持ったロゴマーク

人材会社のモノグラムロゴ

こちらは人事業の会社のロゴマークになります。「PERSON & PEOPLE」という社名の「P」「&」「P」をドッキングさせたデザインのシンボルマークです。基本的には「P」と「P」が斜めの状態でドッキングしている状態ですが、その構図が「&」にも見えるという、一つのデザインで複数の捉え方が出来る面白いロゴ制作例です。それに加えて、人事業らしく人の繋がりを表現するようなチェーンのデザインにも見えます。

このように見る人により色々な印象を与えるデザインにする為には、「P」同志の重なり部分を空白にして立体感を出してあることがポイントです。立体感を出した上で「P」同士が絡むようにデザインされていることが、見る人の様々なイメージを膨らませている要因だと思います。平面でシンプルなデザインでも表現により、様々な見せ方を可能にすることが出来るロゴ制作例だと思います。


見慣れたモチーフも工夫で面白く見えるロゴマーク

パンダのロゴ

こちらはロゴデザイナーが作品例として作ったものです。題名は「PANDA」。敢えてパンダのモチーフを部分的に表現することで、何とも興味を引くシンボルマークになっています。頭の部分の外線や、顔から下の部分は敢えて省くことで、そこに何が表現されているかを見ている人は想像し興味を持ちますね。

面白さが重視されたロゴマークだと思います。このように気軽に制作されたロゴマークから、何かアイディアを得るのも良いと思います。


横顔にも正面の顔にも見えるロゴマーク

顔とハートがモチーフのロゴ

ちらもロゴデザイナーが作品例として作ったものです。題名は「LOVE BIRDS」。2羽の鳥が横向きでキスをしているようにも見えますし、正面からの1人の顔のように見えます。そしてハート型のモチーフにもなっています。「ピカソ」も横顔と正面の顔を一つの絵の中で表現をすることを良くしていましたが、それを彷彿させますね。

このように有名な何かをオマージュするのも一つの手段だと思います。サークルやスクエアやトライアングルなどは、シンボルマークによく使われますが、ハートも使い易いモチーフの1つだと思います。


同じ名称の違うモチーフを組み合わせたロゴデザイン

シンプルなラインのロゴ

こちらもロゴデザイナーが作品例として作ったものです。題名は「PIN」。書類をまとめるピンのようにも見えますし、インターネットのマップなどに印を付けるPINの様にも見えます。同じ名称の違うモチーフ2種類を組み合わせた面白いデザインですね。シンプルなデザインですが、カラーがイエローとレッドの組合せになっていて印象的です。

線のみのデザインですが、線と線が重なる部分の一方を消してあることで、線の重なった部分の立体感を表現しています。消してある側が下になっている表現です。このような表現一つで見え方の印象がかなり変わりますので、ぜひ注目して見てみてください。


わかり易いモチーフを抽象的にデザインして意味を深めたロゴ

イニシャルモチーフのロゴ

こちらはファッションブランド「YUKARI」のロゴマークになります。デザインは「YUKARI」の頭文字「Y」をサークルの中に入れたシンプルなものですが、線を三重にして、その線を複雑に結びデザインすることで抽象的な印象になっています。何か暗号のような不思議な印象も受けますね。サークルがベースになったロゴマークは、洋服はもちろん色々なものに使い易いのも特徴です。ロゴマークを作る際は、どのような場面でどのようなものに使用するかを考えておくと良いと思います。


有名なモチーフをシンボルマークにしたロゴマーク

女神がモチーフのロゴ

こちらは「FAIR ATHENA」という美容系の事業のロゴマークになります。ロゴタイプの間にシンボルマークを配置したバランスの良いロゴです。こちらのロゴの一番の特徴はシンボルマークの部分です。ATHENAとはギリシャ神話の女神の名前ですが、シンボルマークもATHENAをモチーフにしています。絵のタッチも神話が書かれる本の挿絵にありそうなものになっており、雰囲気がとても出ています。

フォントはセリフ体という、文字にウロコと呼ばれる山が入ったものを使用しており、高級感が出ています。名前の印象とシンボルマークのデザイン、フォントのデザインがとても合っているロゴマークだと思います。


一筆書きで表現したシンプルなロゴマーク

その①

旅行事業のロゴ

こちらは「TRIP CREATOR」という旅行関係の事業のロゴマークになります。デザインは「TRIP CREATOR」の頭文字「T」と、旅行関係らしくインターネットのマップなどに印をつけるピンを合わせてアレンジしたものになっています。一筆書きになっているのもデザインの特徴ですね。

線だけで表現されたシンプルなデザインは、とても洗練されて見えます。ロゴマークをデザインする上で、伝えたい要素を出来るだけシンプルに表現することで、とても印象の強いロゴマークになる良いロゴ制作例だと思います。色味はイエローにブルーの組合せです。さわやかで軽快な印象を受けますね。

その②

町ガイドのロゴ

こちらも「AUSTIN CITY GUIDE」という旅行関係の事業のロゴマークになります。先ほどのものとデザインは近いですが、「AUSTIN CITY」というように、見事に街並みを一本の線で表現しています。シンプルだからこその、わかり易く伝わり易いデザインが魅力です。ピンクにイエローの配色は視認性が高くとても目を引きますね。

先ほどのロゴマークとは線の太さが違いますが、こちらは細めの線でデザインされています。太めの線はポップに見えて、細めの線は大人っぽくより洗練された印象を受けますね。街を紹介する事業なので、大人っぽく洗練された印象がとても合っていると思います。このように線の太さ一つでも印象が大きく変わる良い例だと思います。


相性の良いモチーフ同士を使ったロゴマーク

印刷会社のロゴ

こちらは「INK FISH」という、印刷業の会社のロゴマークになります。名前に「FISH」が入っていることから、魚のモチーフを縦にしたデザインになっています。そして印刷業の会社らしくインクが垂れたモチーフを魚の中に表現しています。魚のシルエットと、インクのシルエットが見事にリンクしていて、見ていて気持ちが良いデザインだと思います。魚の部分はブラックで統一して、インク部分にカラフルな三色を使っているのも、とてもきれいでそれぞれのモチーフが映えていますね。


2色に分けてデザインと意味をわかり易く表現したロゴマーク

金融会社のロゴ

こちらは「START」というファイナンシャルマネジメントの会社のロゴマークです。名前の前半部分の「STAR」から星マークをシンボルマークにしています。シンボルマーク部分の星は、前にも出ましたが線の重なり部分の立体感を表現したデザインになっているので、一筆書きのような星のデザインになっているのがわかります。カラーは、シンボルマークとロゴタイプ、どちらも2色で色分けされたデザインです。

ロゴタイプは「STAR」と「T」を色分けすることで、このシンボルマークの意味が伝わり易くなっています。単色使いのロゴマークも多いですが、印象的なロゴマークを作る上では配色も効果的なのが良くわかるロゴ制作例です。


あえて隠して印象的に見せるロゴマーク

フィナンシャル会社のロゴ

「SYNTHESIS」という名前のファイナンシャルマネジメントの会社のロゴマークです。文字の一部分を隠したようにフォントをデザインしたロゴタイプは、抽象的なデザインにも見えますが、良く見るとしっかりと文字が読めるのが面白いデザインです。フォントの文字も太目なので、文字が一部分隠れることで、暗号の様にも見えますね。


パズルのようなデザインのロゴマーク

映像制作会社のロゴ

こちらは「VIDEO SQUARE」という映像関係の会社のロゴマークになります。「SQUARE」という通りカラフルな四角で構成されたデザイン。四角の集合体の中には三角の「再生マーク」が入っています。背景色と同化して見えづらいですが、あえてさり気なさを狙ったデザインだと思います。右上と左下の四角は、ずらして配置している辺りも、本来であれば右上と左下にきれいに四角が収まって「再生マーク」が入ったシンボルマークだったのに、四角が動き出してしまったようなストーリーが見えますね。

このように見る側がパズルのようにストーリーを読み解く仕掛けがあるのも面白いとおもいます。


連続する文字を巧妙にデザインにしたロゴマーク

飲食業のロゴ

こちらは「THE OSPREY TAVERN」という飲食関係の会社のロゴマークになります。名前の「THE」「OSPREY」「TAVERN」の3つの単語の中の「E」のスペルを縦に揃えてデザインにしているのが、とても特徴的です。一見アンバランスなように見えますが、「E」のスペルを縦に揃えることで統一感が出ています。フォントもシンプルで簡素なものを使用することで「E」部分のデザインが映えていますね。カラーは一番の特徴の「E」部分をカラフルにしてさらに印象強くしています。

一か所の強いデザインで、全体のバランスをとった良いロゴ制作例です。


今回ご紹介したロゴマークは、過剰なデザインは抑えて必要最小限の表現でロゴマークの意味を伝えることに特化したデザインが多かったと思います。モチーフ、色、フォント選びなどロゴマークの表現の仕方は無限だと思いますが、引き算の仕方で伝えたいことを明確にしたロゴマークは印象が強くなるものだと思います。今回のロゴ制作例ぜひ参考にしてみてください。

 

Designer : Duminda Perera ( Italy )

・この記事は制作者に許諾を得て掲載しています。

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