参考になるポスター・チラシレイアウトの基本とコツ

お店の宣伝にチラシを

来週からお店を開店します。さぁ、なにからはじめよう?

店内の開店準備は整いました。あとはお客さんを待つばかり。そんなシチュエーションが訪れたらあなたはどのような方法でアプローチするでしょうか。Webやマス媒体、チラシやポスターなど方法は数多くありますが、費用対効果や制作スピードを考えるとまずおすすめしたいのがチラシやポスターなどの紙媒体です。

現在ではインターネットが必要不可欠となり、webを使った広告手段も随分身近になりました。しかしながら、ご自身に制作スキルがなくプロに依頼する場合を考えたとき、紙媒体と比較すると費用も時間もかさんでしまうのが実情です。紙媒体であれば、制作時間も費用もそれほどかけずに揃えることが可能です。そして受け取る側に立って考えても、webにアクセスする手間なく情報を入手できるのですから、最も手軽で有益な手段と言えるのではないでしょうか。新店のオープンやキャンペーンのお知らせなど、近隣地域がターゲットであればポスターの掲示やチラシの配布はとても効果的なツールとなることでしょう。

では、ポスターやチラシを作るとき、どのようなことに気をつけると効果的な成果が上げられるのでしょうか。それは、手に取った人、見た人の心を動かすものであることです。一般にその広告が自分にとって必要なものかどうかを判断するのにかけられる時間は、1秒程度と言われています。ほんの一瞬です。その一瞬で心を動かす仕掛けが広告作りには必要なのです。

 

媒体をただの紙で終わらせない、レイアウトの力

心を動かす広告作り。なんて、簡単に言うけどどうやってできるの?そもそも、そんなこと知っていればみんなやっているんじゃないの?そう感じるのはもっともです。最近では多くの方が自宅や職場にPC環境が整っています。ワードやエクセル、時には私たちプロが使うようなデザインソフトを持っている方もいらっしゃいます。環境とある程度の知識があればご自身で制作できる時代になったと言えるでしょう。しかし、効果を上げる媒体作りはそれだけではできない、コツやポイントが存在しているのです。

チラシやポスターは何でできているでしょう。紙でできているのはもちろんですが、その答えは「情報」です。媒体は、目的をもって作られます。その目的とは、伝えたいメッセージを相手に届けることに他なりません。メッセージを伝えるために文字や写真、イラストやオブジェクトなどの情報を紙の上に並べ、見てもらえるように発信していくわけです。そうした多くの要素に優先順位をつけて伝達しやすく組み立てる作業が「レイアウト」です。そのレイアウトを工夫し、見てもらえる仕掛けを作るのがプロの仕事です。まず、1秒の判断に打ち勝ち、目を留まらせるのが最初の一歩。そのために必要なのは、強いインパクトをもつフックとなるものです。それは時にビジュアルであったり、キャッチコピーであったりします。インパクトで見る人を惹き付け、そしてサービスや商品紹介へと誘導していくのがレイアウトの役割です。

レイアウトには基本として押さえておきたいルールや、よりよい見せ方をするためのコツが存在しています。ここからは実例を交えながらより詳しく紹介していきましょう。


目の動きを意識して配置する

最初に意識しなくてはならないのは、人の目の動き方です。私たちは、何かを読む場合無意識に同じパターンの目の動かし方をしています。これは、文章だけに限ったことではなく、中心になる文章がどちらへ流れているかによって、ビジュアル的な要素も流れに沿って見られていきます。横書きの場合は左側のチラシ制作例のように、左から右へ流れるように下へ移動していく「Zパターン」。

縦書きの場合は右側のチラシ制作例のように、右から左へ上下しながら移動する「Nパターン」です。欧文が混ざる場合は、よっぽどのデザイン的理由がない限りは横書きが読みやすいでしょう。また、一般的に情報量が多い場合は横書きの方が収まり良く、少ない場合は縦書きの方がインパクトを強く打ち出すことができます。どちらのパターンの場合でも、視線の動きを意識して要素を配置することを心がけましょう。

目を動きを意識したチラシ制作例1


配色が与えるデザインイメージ

画像や文章に次いで大切になってくるのは、色の使い方です。私たちの中には、誰に教えてもらってわけでなく「色」に対するイメージが根付いています。それは、過去の経験の蓄積によるもので、毎日目にする世界すべてが色とイメージの関連付けに繋がっています。例えば「赤」は身近にある「太陽」や「炎」を連想させ、「青」は「海」や「水」を連想させます。それらは、連想した事象だけに留まらず、温度や味、匂いといった感覚までも呼び起こします。

また、色と色との組み合わせを配色と言いますが、配色によってもイメージの世界は広がります。左側のチラシは「シアン(ブルー)」「マゼンタ(ピンク)」「イエロー」の印刷における三原色を使ったデザインです。紙モノの制作は、この3つの色と黒インクを足したCMYKの掛け合わせで表現されています。12色の色相環においてもこの3色はそれぞれが120度以上離れた位置関係にあり、色相差が大きくコントラストが強く出る配色です。色には、この色相(色み)のほかに、明るさを示す明度と鮮やかさを示す彩度があります。同じ色相の色でも明度や彩度が違うだけで全く異なる印象を与えます。右側のチラシは、アフリカンミュージックのイベントフライヤーです。アフリカのイメージを表現するために、彩度を抑えてくすませたアースカラーを基本に配色しています。色自体はくすんでいても、色相に幅を持たせた配色しているので、互いのパーツを引き立てあっています。

チラシ制作例2

 

下段左側はヘアサロンで販売しているヘアスプレーのチラシデザインです。彩度を抑え目にしたピンクと紫を使用しています。彩度を抑えた暖色を使うことで柔らかく女性的なイメージを表現し、近い色相の2色を合わせることで互いの色が協調し落ち着いたイメージに仕上げています。

下段右側は、子育て講座の案内チラシです。ベースの色は彩度を抑えたピンク色で優しさを表現し、注目してもらいたい講座の枠組みは彩度を高めに設定したグリーンとピンクの対照色を組み合わせています。このように、配色の違いで紙面が与えるイメージは如何様にも変えることができます。どんな印象を持ってもらいたいのか、どこを目立たせたいのかを意識して配色していくことがデザインのコツの一つです。

チラシ制作例3


グリッドに沿って、情報をすっきり見せる

紙面上を格子状もしくは帯状に分割し、その線及び面に合わせてレイアウトしていく方法をグリットと言います。この方法をとることで、要素は自然と揃えられ、バラつきがちな情報も整理整頓されてすっきりと気持ちよいデザインに仕上げることができます。

左側はヘアサロンのチラシデザインです。紙面全体の3/4をメイン画像に、残り1/4を情報スペースにあてています。大胆な髪の動きが印象的な画像をメインに使い、スタイリッシュさを感じさせる無彩色の配色でコピーと店名、地図をグリッドで分けています。右側は雑貨店のチラシデザインです。商品バリエーションを見せるため、画像点数が多めですが、帯状にグリッドを使い、整然と並べることで心地よいリズムで画像を眺めることができます。

チラシ制作例4


軸を中心にシンメトリーにデザイン展開する

センターに1本の軸を立て、左右対称に要素を配置するレイアウトです。シンメトリーは安定感を感じるかたちで、紙面全体が美しくまとまるのが特徴です。必要な情報も真ん中に集中しているので読みやすく、視線が迷子にならない見せ方です。

左のゴルフクラブのチラシ制作例は、すべての要素がセンターに置いたゴルフボールから派生するような組立てになっています。ゆえに、まとまりが非常によく、名称からキャッチコピーまですんなりと読み込めてしまいます。右の音楽イベントのチラシは、ゲート、スピーカー、タイトルがシンメトリーな構成になっています。灯台が若干ずれているところがリアルな風景であることを感じさせ、イベントが実際行われるロケーションを示唆しています。また、外側に大きく湾曲させたスピーカーが音の広がりを感じさせ、紙面全体にまとまりと同時に開放感をもたらしています。

チラシ制作例5


見せたい要素を独立させて注目を集めるチラシに

注目させたい要素をあえてほかの要素から離し、独立させることで目立たせるレイアウトです。気をつけたいのは、独立させた要素の周りに広めの空間を保つことです。そうすることで自然と注目が集まりデザイン的なフックとなります。

左の例は、女性アーティストの紹介チラシです。夕焼けの海をバックに天を仰ぐアーティストが独立要素となり、このチラシデザインの要となっています。下半分を黒地にすることで画像がより際立ち美しいコントラストが効いています。右側の例は、男性アーティストの告知チラシです。この場合の独立要素はセンターに配置したコピーになりますが、このコピーを介して赤と緑のアーティスト画像、そして下段センターに配置しているアーティスト名をまとめる効果をもたらしており、全体をつなぐ鍵のような役割を担っています。このコピーのおかげで全体が一つになり、下部の情報まできっちりと目が届く仕組みになっています。

チラシ制作例6


パターンを使いチラシをカタログ風に見せる

円形や矩形、さまざまな図形を一つのモチーフとし繰り返し紙面で使用するレイアウトです。図形の中に紹介したい商品を入れることで商品カタログのような見せ方を可能にし、リズムよく複数のアイテムを紹介することができます。

左のチラシ制作例では、ネイルアートのデザインを煌びやかなフレームに入れて紹介しています。雪の結晶で季節感をプラスし、華やかに演出しています。また、フレームのかたちを変え、新規限定のサービスも合わせて訴求していますが、上段のフレームのラインと合わせて並べているので違和感なく収まっています。グリッドと併用することで、より柔軟で自由な表現を可能にします。

右の例はクリスマスケーキの販売用チラシデザインです。定番の見せ方ながら、背景の街並みや余白のスペースを雪原に見立てるなど、季節感を見せる工夫が際立っています。ケーキも同じ角度同じ大きさになるように掲載しており、テンポよく商品選びができるように配慮されています。


コピーを効果的に配置し、無理なくチラシを読ませる

知って欲しいことを的確に伝えるには、文章の力は何よりも強いものです。ただ、考えなしに羅列してもスルーされてしまうのが落ちで、読んでもらうためにはやはり何かしらの仕掛けが必要です。

左の例は、フェイシャルエステのチラシです。まず目に飛び込んでくるのは赤字で書かれたコピーと価格です。「根本的な違い」と「低価格」、この2点がもっとも売りの部分であり、その2つがフックとなることでエステに関心のある方なら詳細のコピーへと誘導されるという仕組みになっています。赤という注意を引く色、そして文字の大きさを効果的に変えることで注目度を上げるレイアウト作りが成されています。右の例は、エコに関する講座の案内チラシです。全体をやさしいアースカラーでまとめ、手書き風の書体や吹きだしなども交えて、親しみやすく、読んでみたくなるようなデザイン表現をしているところがポイントです

チラシ制作例8


1mの距離感をつかむ、ポスターのレイアウト

ここまではチラシの作例を中心に紹介してきました。チラシは新聞の折り込みやポスティングなど、見る人の手元に届けてじっくり向き合う媒体です。もう一つの馴染み深い紙媒体、ポスターはどうかと言いますと、サイズや存在感はチラシに比べ大きくなりますが、出会うタイミングが一瞬であること、眺めるときに一定の距離があることを想定に入れなければなりません。ポスターのほとんどが店頭や街頭に掲示されます。おおよそ1mほどの距離で眺められたとき、判読できる文字の大きさであるか、また歩いている人の記憶に残るほどのインパクトを持っているかが合否ラインになってきます。

左の例は、美容講座のキャンペーンポスターです。紙面の1/3を、講座をイメージさせる画像やイラストに使い、友達同士で学ぶ楽しさを表現しています。残り2/3は、赤を背景に白抜き文字で大きくキャンペーン内容を告知しています。赤と白は警告色とも言われ、本能的に注意を引きつける配色の一つです。配色と文字の大きさで通りすがる人にも伝わる充分なインパクトを持ち、雰囲気を伝えるイメージもデザインされた、ポスターの好事例です。

右の例は、フードコートで出店している飲食店のポスターです。黒地にシズル感溢れる湯気を燻らすうどんの写真をメインに据えています。文字の配色も黒地に赤・白という互いを引き立てあう色を使い、可読性にも配慮しています。また、メニューをピックアップして紹介することで、吟味するために足を止めるきっかけにもなっています。

ポスター制作例1


まとめ

いかがでしたでしょうか。チラシもポスターもレイアウトの基礎には大きな違いはありませんが、見る側との距離感に配慮が必要なようです。多くの人に見てもらう媒体だからこそ、効果的なものを効率よく作りたいものですね。思い立ったときには、どうぞご相談ください。

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