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ヴィンテージ感あるポスターデザイン制作例

繊細な技術で描くアメリカのビンテージ風ポスターデザイン集

ヴィンテージ感あるポスターデザイン制作例

アメリカを拠点に活躍している、Conrad Garner 氏は数々の国際的なデザインアワードを獲得している気鋭のクリエイターです。多くの作品を手掛ける彼ですが、中心となる作風はビンテージ感たっぷりの手書きのイラストレーション。味のある手描きのラインにレトロで懐かしい色調。

ロックなテイストのデザイン

しかしながら、どこかソリッドでロックなテイストを随所に感じさせるデザインは、ライブやイベントのポスター、お酒などのパッケージデザインにぴったりです。世界中から注目されている彼のアートワークを一緒に見ていきましょう。※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Conrad ! )

 

スクリーン印刷で表現したロックバンドのポスター制作例

ロックバンドのライブポスターデザイン制作例

“The Whiskey Gentry”というロックバンドのライブポスターデザイン制作例です。素材感を生かして作られている特殊な紙に、スクリーン印刷で3色刷りされています。一見するとウィスキーボトルのイラストのようですが、ラベルの中にはライブの日時や料金など詳細な情報が、それとわからないほどデザインされて詰め込まれています。

ざらついた紙に無造作に印刷された版画のような印象が、無骨なロックのイメージを掻き立てます。

スクリーン印刷ポスターの味

スクリーン印刷ポスターの味2

スクリーン印刷は、通常ポスターやチラシなどを印刷するオフセット印刷とは違い、色ごとに版を分け、実際に重ねて印刷していく手法をとります。それだけに、仕上がりを見てもオフセットに比べ、色同士の重なりが生む重厚感の違いが如実に感じられます。厚みと奥行を感じる絵柄は、昔ながらの印刷物を彷彿とさせ、似非ビンテージではない「リアルさ」を付加します。

ポスターの手書きラフ

ポスターデザインのペン入れ 3

ポスターの手書きラフ 2

メインの絵柄は一つ一つ丁寧に下書きからはじまり、ペン入れまですべてを手作業で行っています。デジタル環境が普及しきった今、ここまでアナログに徹して描くイラストレーターは貴重な存在です。1本1本の線にこだわって仕上げるからこそ、あれほどリアルなビンテージ感を再現できるのでしょう。

 

丁寧に描かれた音楽フェスのポスター制作例

音楽フェスのビンテージなポスターデザイン

こちらは“Gasparilla Music Festival”という音楽フェスティバルのポスターデザインです。まるで鋳造のようなクラシックな枠の中に、ギターに絡みつきながらコミカルに歌う蛇のイラストが笑みを誘うユニークなデザインです。

 

デザインの制作過程

このデザインに行きつくまで、ロゴタイプや細部のデザイン等さまざまな試行錯誤があったようです。彼の場合、普段は絵柄とロゴタイプは同時にアイデアがまとまることが多いそうですが、このようにあれこれとプロセスを踏んでいくこともあるようです。デザイナーにとってアイデアスケッチは案をまとめていく上で欠かせない重要な作業なのです。

 

繊細なポスターのディティール

出来上がったポスターをじっくり見ていくと、そのイラストレーションの細やかさに驚かされます。周りを覆う植物柄の飾りや、マイクや蛇の牙など細部まで丁寧に書き込みがなされています。その上で、植物柄の中に忍ばせた稲光や、蛇の体に入れられたタトゥーのようなPOPなイラストなど、遊びの要素が散りばめられ、剛柔バランスのとれた面白いポスターデザインに仕上がっています。

 

インディーズ感溢れるライブ告知ポスターデザイン

インディーズPOPデュオのポスター制作例

アメリカで活躍するインディーPOPデュオ“Mates of State”のライブ告知用ポスターデザインです。懐かしい雰囲気と爽やかなメロディーが特徴的な夫婦で結成した2人組。そんな彼らの奏でるメロディーによく似合う、レトロでキュートなソーダボトルが描かれています。ボトルにささる2本のストローの1本には口紅の跡。小粋な演出でアーティストの存在感を匂わせています。

 

デザインスケッチ

アイデアの制作過程

ラフデザイン

ロゴタイプやデザイン画のラフスケッチです。数あるアイデアのうちから厳選されていく過程がよくわかりますね。

 

街の名産品とリンクさせたライブのポスターデザイン

イベント告知ポスター“Wooden Indian Burial Ground”というバンドのライブ告知ポスターです。このポスターデザインは、歴史あるビジュアルコミュニケーションの専門誌“Communication Arts”で優秀賞を獲得しています。

ライブの開催地“New World Brewery”は古くから葉巻煙草が作られ、レンガ造りの工場跡が点在する、地域でももっとも歴史ある町。そんな町の様子とバンドのイメージとをリンクさせ、このデザインが生まれました。

 

ポスターのラフスケッチ制作過程

箱の側面をうまく利用し、開催情報をうまくデザインに落とし込んでいます。こうしたアイデアもラフの時点でしっかりと描かれていますね。また、既存の書体に固執しないロゴデザインは、個性的かつ伸びやかでポスターデザインの世界にしっくりと馴染んでいます。


Conrad Garner氏の描く世界は、レトロな技法を駆使し、新たな感性をそこに吹き込んでいくことで完成します。手描きのイラストやロゴたちをコンピューターに取り込み、そこから彼の撮影した写真や、インクや砂をまき散らして作られたテクスチャーを重ね合わせ、印刷イメージを膨らませていきます。

そうして生み出される彼の作品たちは懐かしくも新しい、ネオビンテージとも呼べるスタイリッシュで魅力的なもの。今後も彼はさまざまな分野でその活動を広げていきたいと語っています。これからどんなところで彼の作品に出会うことができるか、今から楽しみです。

design : Conrad Garner ( USA )

 

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