デザイナーにとって最も重要なビジネスレッスンについて

デザイナーの中には、クリエイティビティ(創造性)とお金に関することを結びつけることが苦手という方もいるのではないでしょうか?しかしプロのデザイナーとして仕事をする上で、お金の話は避けて通ることができません。今回は、「デザイナーにとって最も重要なビジネスレッスン」を翻訳して紹介いたします。※以下翻訳内容です。

M (マーク):クリス、あなたのこれまでの長くて華々しいキャリア振り返って、その過程でセールス(営業)に関して学んだこと、そのために高い授業料を払うようなことになった経験もあったと思うけど、もっと早く学んでおきたかったことはあるかな? そしてその理由は?

 

C(クリス):そうだね、ジュースのシミみたいに深く残ってることがたくさんあるよ。これまでの過程で僕はたくさんのことを学んできたし、今も学んでいる最中だからね。

だからこそビジネスや企業は面白いし、人生を通して学び続けることができるんだ。

若い時にもっとも大切なことは、僕が思うに、営業、ビジネス、そしてお金について話すということを恐れないことだね。

クリエイティブな人には、クリエイティビティ(創造性)とお金に関することを結びつけるというのは、無神経で安っぽくておぞましい、最悪なことのように感じられることが多いように思う。

そのためにお金についてはあまり話さなくなって、価格設定を低くしてしまい、質の低いクライアントに自分を安売りしたりすることになって、その結果、収入が低くて不安定になり、とても辛くてストレスフルな経済状況に陥ってしまう。

でも実はBtoBの関係においては、お金について話さない人はむしろプロとして最もふさわしくないと見なされてしまうんだ。その逆、つまり最高にプロフェッショナルだと見なされることはない。

例えばお店に行って車を買うとして、値段に関することを尋ねる時にどれだけストレスと感じるだろう?

「これはいくらですか?」
「どんなオプションがありますか?」

といったことを尋ねても、相手は色々わちゃわちゃするけど、肝心なことは何もわからない。

そうなったら時間のムダだし、その場を離れるよね。

見込みクライアントと話しているときにお金の話をしないというのは、まさにそういうことなんだ。

だから、これからはお金についてきちんと話すようにして、お金について話すのは悪いことだという文化的因習は無くしていこう。お金についての話をうまくできるようにして、僕たちのデザインという仕事を低く評価しないようにしよう。

これはすごく大切なことだと思う。

営業に関して次にシェアしたいことは… 例えば、話している間ずっと、4つのナイフかナタのような刃物をジャグリングしてるという状況を想像してみてほしい。体を傷つけないように気をつけながら会話に集中するのはどれだけ大変だろう?

答えは、ジャグリングの達人でもない限り、「非常にむずかしい」ということになるね。

何でこんなことを言うかというと、つまり、ここでいう4つの刃物をジャグリングしているというのは、

「売上を上げないといけない」
「締め切りを守らないといけない」
「クライアントを説得しないといけない」
「いかに自分が素晴らしく、才能があるかをアピールしてクライアントを感心させるか」

といったことが頭の中にあることの比喩なんだ。

こういう状況では、あなたの頭のCPUの領域の大部分はお留守になっていて、本来100%集中すべき目の前の人の話に注意が向けれらていないことになる。その目の前の人がプロジェクトの決定権を握っているのだから、その人の話を集中して聞いて、質問もしていくということを絶対に忘れないでほしいんだ。

 

M: そして刃物はテーブルに置いておくことも大事だね(笑)

 

C: そもそも持ち込まないようにね。必要ないものだから。

 

M: 確かに、その方がいいね。このトピックをさらに深掘りするとしたら、オススメの資料みたいなものはあるかな?

 

C: そうだね、いくつかオススメの本があって、その中で今手元にあるのが、『ウィン・ウィズアウト・マニフェスト』(ブレア・エンス著。”The Win Without Pitching Manifesto” by Blair Enns)だね。

この本はポジショニング(他のブランドと差別化をし、顧客の意識の中にブランドの存在を植え付けること)によって自分の地位を確立する方法を紹介してくれている。そして絶対にやってはいけないルールのようにマニフェストについても詳しく教えてくれるよ。

『ソクラティック・セリング』(ケビン・デーリー著。”Socratic Selling” by Kevin Daley)や『逆転交渉術』(クリス・ヴォス、タール・ラズ著。”Never Split The Difference” by Chris Voss with Tall Raz)もオススメで、この3つの本はセールスや交渉の仕方について書かれている本ではとてもいい資料だよ。

最後に、もしさらに興味が湧いて僕たちの仕事や活動についてもっと学びたいと思う人がいれば、僕たちのYouTubeチャンネルには多分今300とか400くらい動画があるし、インスタグラムもチェックしてみてね。

 

参照リンク : Most Important Business Lesson for Designers / Chris Do – Service Design Show (CC BY 3.0)
当記事はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(Creative Commons license / CC license)に基づいて編集しています。

【参考書籍】
Blair Enns – A Win Without Pitching Manifesto (English Edition)
Kevin Daley – Socratic Selling: How to Ask the Questions That Get the Sale
クリス ヴォス – 逆転交渉術 まずは「ノー」を引き出せ (早川書房)  

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