ファミリー層をターゲットにしたダニ避けシートのパッケージデザイン。
子どもを囲んで寝そべるほんわかとしたタッチのファミリーのイラスト。周囲には自然の緑を思わせるような柔らかなグリーンが広がり、子どもやペットにとって有害な物質を含まない優しいダニ避けシートであることを体現しています。
また、タイトル部分にグリーンの吹き出しを使って簡単な設置方法であることをアピールすることで、『体に優しく』尚且つ『簡単便利』な製品だということを強く印象付けています。
店舗で棚に並んだ時に、多くの類似製品の中で商品特性がダイレクトに見た目で判断できるようにデザインしました。
ファミリー層向け商品のベネフィットを直感的にイメージさせるパッケージデザインのポイント
パッケージデザインは数知れずありますが、まずは「ターゲットが誰なのか?」を考えて構成して行くことが大切です。ターゲット層が絞れたら、ベネフィットを考えます。ベネフィットとは、その商品を使うことで得られる利益や変化です。
たとえば、ダイエット商品ならば、痩せて綺麗になることでモテるというのがベネフィットの1つとして考えられます。ターゲット層を絞ることで、ベネフィットがより詳細に、明確なものになっていきます。
中でも、日用品や雑貨のパッケージデザインは大衆向けであることが多く、ファミリー層を意識することも多くなります。ターゲットを絞り、ベネフィットをデザインの道しるべ、ベクトルの軸にすることで、商品展開戦略に有益なデザインに仕上げられます。
当サービスが、ファミリー層向けベネフィットをイメージさせるパッケージデザインで意識したポイントは3つです。
- ベネフィットをイラストにして視覚的アプローチをする
- 商品特性がダイレクトに伝わるようなフォントレイアウトにする
- 簡潔なテキストで商品特性を訴求する
数ある日用品や雑貨の中から、思わず手にとりたくなるほどベネフィットが明確なパッケージデザインのポイントについてお話します。
ベネフィットをイラストにして視覚的アプローチをする
ベネフィットを言葉で表現することも有効ではありますが、パッケージの場合は視覚的なアプローチが重要になります。イラストや写真といった視覚的な要素は、ただ差別化するだけでなく、ベネフィットを伝えるうえでも大切なのです。
この裏付けとして、3Vの法則(メラビアンの法則)というものがあります。どの情報伝達方法が影響を与えるかを割合に表したもので、ビジネスシーンにも活かされています。
- 言語情報(Verbal)が7%
- 聴覚情報(Vocal)が38%
- 視覚情報(Visual)が55%
視覚情報が圧倒的に高いことからも、パッケージデザインでいかに視覚的アプローチが重要かわかります。
イラストや写真の範囲を大きくして、ベネフィットを視覚的に伝えてみましょう。ファミリー向けの日用品や雑貨ならば、その商品を使用したらどうなるかということを想像してみます。ベネフィットとしてのワンシーンを視覚的要素で表現してみましょう。
商品特性がダイレクトに伝わるようにフォントレイアウトをする
商品名を含む商品の特性は、必要最低限の文字数で表現しましょう。パッケージによってはサイズが小さいものもあるため、長い文章は禁物です。
- どのようにして使えるのか
- 使うとどうなるのか
- 商品名
- 内容量の表示
必要最低限の文字情報を意識してみましょう。なるべく短い言葉で表現することがポイントになります。
日用品や雑貨パッケージ作成例として「ダニ避けシート」で考えてみましょう。ダニ避けシートの場合、ベネフィットは「家族が清潔な環境で安心して過ごせる」ことです。小さなお子さんがいれば、清潔な環境は重要視されます。
また、ファミリー向け商品の場合は、誰でも簡単に使用できるということが売りになっているものも多いです。「簡単に」「手軽に」という言葉も用いて強調すると効果的です。商品名を一番大きく表示して、装飾や色分けをしながらフォントをレイアウトしていきましょう。
簡潔なテキストで商品特性を訴求する
イラストやフォントレイアウトのほかにベネフィットを伝える手法として「テキスト」が挙げられます。デザインとテキストと思われるかもしれませんが、商品パッケージを制作する際には、テキストもデザインを構成する重要な要素としてディティールにこだわります。
日用品や雑貨のパッケージデザインでは、商品の特性や使い方などを説明するためのテキストが必要不可欠です。このテキストを簡潔にすることで、商品の利点をすばやく理解してもらうことが可能になります。
作例のサンプルでは「サッ!と敷くだけ簡単設置」という「商品の使い方」を簡潔にまとめて商品ロゴの上に配置しました。誰でも簡単に使えるというベネフィットを訴求しています。
また、商品ロゴの上に「ペット、小さいお子様のご家庭にも安心」というテキストで、商品に対する安全性や安心感も演出しています。
もしこれらのテキストが小さなフォントで長々と表示されていれば、お客様はどのように感じるでしょうか?
「説明文が長い。」
「長々と説明してあるけど、だからなんなのか。」
ベネフィットを伝えるためのテキストがお客様のニーズにそぐわず、逆に忌避感を与えてしまうことにつながる可能性もあります。簡潔で伝わりやすいテキストを適切な箇所、適切なフォントで表示させることもベネフィットを的確に伝える重要なデザインテクニックなのです。
※掲載のパッケージは実際の内容や最新情報と異なる場合がございます。
※掲載デザインサンプルのモックアップはイメージです。実際の製品・パッケージと仕上がりが異なる場合がございます。