マッドサイエンティストの怪しさが際立つアニソンイベントのチラシデザインです。
テクノ等のアニメソングと親和性のあるジャンルをイメージしてデザインしました。ギラリと光るメガネと薬品が怪しさ&楽しさ満点なチラシデザインです。ネオンライトによって描かれたタイトルロゴが個性を強く打ち出します。
デザイナーの振り返り
■ 怪しげな研究施設のようなMADな雰囲気に、ホログラムのようなタイトルがかっこいいチラシです。
■ クラブらしい格好良さのあるタイトルは、ブレを出してスピード感を与えていますが、可読性に影響がないように気をつけています。
■ チラシの中で暗い箇所を作ることで、一層光っている箇所が強調されて、インパクトのある紙面に仕上っています。
デジタル感溢れるアニメソングイベントのチラシ制作例
アニメソングというと、所謂『オタク』と呼ばれている人たちが好むジャンルであると思われがちですが、日本人ならほとんど誰もが幼い頃に一度は通過するジャンルでもありますから、例えば古いアニメの曲なら誰もが知っているという強みもあり、イベントなどでは驚くほどの汎用性の高さを発揮することがあります。
また、もともとがアニメというエンターテイメントを盛り上げるために作られた曲が多いわけですから、妙にテンションが上がるような曲が多いのも、このジャンルの特徴と言えるかも知れませんね。近代はまた、オタク文化の一般化や海外での認知の高まり、さらにはSNSや動画サイトによる、その好意的な拡散によって、アニメは日本が誇る文化のひとつとして、独自の地位を確立しつつあります。クラブという空間でこういったコンセプトのイベントが開かれるのが、その何よりの象徴と言えるのではないでしょうか。
そんな個性的な進化を遂げてきたアニメソングに特化したイベントチラシですが、コンセプトの強烈さに一歩も引けを取らない個性的なデザインになっています。背景のマッドサイエンティストのような人物が作り上げた薬品を手に笑みを浮かべている様は、怪しいのにどこかコミカルな雰囲気で大変目を惹くと同時に、これまでこういったイベントに参加したことがない人に対しては、内容へのイマジネーションを掻き立てる存在感を放っていることでしょう。
好奇心、興味本位から行ってみたくなるという余地を設けたチラシデザイン
中央に配置されているホログラムのようなタイトルも、スケルトンな構造のため、あまり目立たない印象になっているのかと思いきや、一歩離れて見たときには鋭い光彩を放つ絶妙なカラーリングになっています。実はこの派手さからは想像がつかないほど暗い色が背景に置かれていることが、前面の文字やイラストをより際立たせる巧みな効果になっています。
アニメなどの、ある意味強烈な主題をメインにしている企画の場合、集客を第一に考えるのなら「わかる人にはわかる」と言ったようなマニアックなチラシデザインは、逆効果になってしまう場合があります。それが限定的なターゲットに絞ったイベントなら良いのですが、新規顧客の獲得や、より幅広い層に売り込んでいくことを視野に入れたマーケティングをおこなう場合は、内容とは関係性の希薄なシンボルを起用することによって、その商品やジャンルがもともと持っているマニアックな印象を薄めさせるのは、かなり有効な手段です。このチラシは、そういった戦略的観点から見ても大変合理的な意図のもとで作成されています。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
VOICE
アニメというソフトのパワーを活用したチラシデザインですね。
アニメと聞くと子供がみるというイメージを持っている人もいますが、最近は大人でもアニメが好きな人が増えています。なぜならアニメが本格的に放送されるより前に生まれている団塊の世代は、アニメに興味を持っている人は比較的少ないでしょう。しかし、子供の頃にアニメを見て育った人は、現在でも興味を持っている人が多いのです。そんなアニメソングのイベントを開催する告知をしているこのチラシデザインを見ると、表面の上部にアニメキャラが描かれています。
背景は赤が中心になっていますが、完全なる赤ではなく、少しピンクがかった色使いになっていますし、色を濃くして使用している部分もあるので、とても見やすくなっています。稲妻が描かれていることでインパクトが出ていますし、アニメらしい雰囲気になっています。裏面には白黒でイベントの説明を行っていますが、表面で使用している揺れているような描き方の文字も書かれています。白黒でも十分なインパクトがあります。
VOICE
パワフルかつ個性的なチラシデザインになっています。
躍動感あふれる、グラスを持って笑っているハイテンションな男性のイラストが、このイベントの楽しさや面白さ、もろもろのすべてを語ってくれているような気がしてきます。文字も個性的で躍動感がばっちり伝わってきて、今にもそのタイトルが揺れて動き出しそうな雰囲気さえも感じます。
背景自体はたくさんのものは描かれていませんが、とても印象深いものになっていて、全体がネオンライトに包まれていることから、どこかセクシーで妖艶な空気も漂っているような気がします。イベントの料金などの概要もわかりやすく掲載されており、出演アーティストもホワイトの文字にすることでよりわかりやすくなっています。記念すべき50thのイベント、盛り上がりや楽しさがフライヤーからたくさん伝わってきます。
※掲載しているフライヤーデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。