優雅に飛び立とうとする新しいスワンロゴをスワロフスキーが公表

スワロフスキー

世界的なクリスタルブランドのスワロフスキー社(Swarovski)が新しいロゴを公表しました。32年ぶりにリニューアルされたのはシンボルマークのスワンです。優雅なスワンのシンボルがさらにクリスタル感の強いデザインに変わりました。

欧州オーストリアで1895年に設立された同社は、独自の技術とデザインが世界中で評価されています。さまざまなオリジナル製品を提供するとともに、多くのトップブランドとのコラボレーションも盛んにおこなってきました。新しいロゴデザインとリニューアルの背景について見てみましょう。

 

スワンのシンボルマークは1988年に登場

スワンのシンボルマークロゴスワロフスキーの旧ロゴ – Luca Lorenzelli – stock.adobe.com

スワロフスキー社が、Silver Crystalの頭文字SCのロゴに代わって、スワンのシンボルマークを使い始めたのは1988年から。水上の白鳥が翼を少しふくらませているシルエットのデザインです。比較的リアルな姿のイラストレーションで、翼の先に向かうなめらかなグラデーションが優美さを醸しています。この緻密にデザインされたドットのグラデーションは、クリスタルの輝きを感じさせてくれる見事なものです。

フルキャップで組まれたワードロゴは、Novareseに似たセリフ系の書体が使われています。これは伝統と高品質を感じさせるGUCCI(グッチ)、PRADA(プラダ)、 GODIVA(ゴディバ)といった世界的ブランドのロゴデザインと同じ方向性と言えるでしょう。

 

8角形のクリスタルに囲まれた新しいスワンのロゴデザイン

インスタグラムやフェイスブック、ツイッターのアイコンは、公式サイトに先立って新しいシンボルマークに差し替えられています。デザイン要素に着目すると、先代ロゴとの共通点はモチーフがスワンであるということだけです。

スワンは先代ロゴとは逆に、右向きに反転されました。ディテールは省略されています。先代のスワンが水面に浮かんでいる様子を思わせるのに対し、新しいデザインのスワンは、これから飛び立とうと翼をはばたかせているように見えます。そして、大きく異なるのは、8角形のフレームに囲まれていることです。クリスタルをイメージさせる8角形のフレームは、角の丸みや微妙に変化する太さによって、単なる幾何学図形ではない気品のあるデザインとなっています。

 

初の全社的クリエイティブ・ディレクターと「Wonderlab」

2020年4月に新CEOに就任したRobert Buchbauer(ロバート・ブッフバウアー)氏のもとで、スワロフスキー社は大幅な事業再編を進めています。そのひとつが、事業部門別の経営を廃して、「ワン・スワロフスキー」体制を目指すというものです。そして、同社としては初めての全社的クリエイティブ・ディレクターというポジションを設けました。

その職に指名されたのが、2016年からスワロフスキーのプロフェッショナル部門(B2B部門)でブランディングやデザインに関わってきたGiovanna Battaglia Engelbert(ジョバンナ・バッタリア・エンゲルバート)氏です。モデルとしてランウェイを歩いた経験もあるミラノ生まれのEngelbert氏は、ファッション編集者、クリエイティブ・ディレクター、スタイリスト、とマルチな活動をおこなってきました。

初代クリエイティブ・ディレクターに任命されたEngelbert氏が打ち出しているコンセプトが「Wonderlab(ワンダーラボ)」です。Wonderlabは想像上の世界であり、そこを訪れたひとはだれもがスワロフスキーの新しい世界を経験して驚くのだといいます。

「Wonderlabは科学と魔法が出会う場所なのです。そこでは過激とエレガンスがぶつかり合います」

とEngelbert氏は説明しています。

 

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同社の公式SNSには「Enter our Wonderlab(ワンダーラボへどうぞ)」と題されたプロモーション映像が投稿されています。そこには、Engelbert氏のイメージする新しいスワロフスキーの世界が、スチームパンクやディストピア的な雰囲気の中で描かれています。ほかに、「Ignite your dreams(夢に火をつけろ)」というキャッチフレーズの動画もあります。大きくて大胆、印象的な色使いが特徴的なデザインには、これまでのスワロフスキーとは違うアプローチが強く感じられます。

Wonderlabのコンセプトに基づいた新しいコレクションが既に公式サイトに登場しています。これから徐々にコレクションが追加されていく予定です。また、イタリアのミラノを皮切りに世界の約30箇所で「Instant Wonder」と名付けられたポップアップストアを展開する計画が進められています。

 

ヴィトン社御用達のクリエイティブ・エージェンシーに依頼

スワンロゴを生まれ変わらせたのは、ニューヨークを拠点にブランディングを手がけるクリエイティブ・エージェンシーGeneral Ideaです。General Ideaは、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)をはじめ、Moncler(モンクレール)やCoach(コーチ)など世界的なブランドをクライアントとしています。

スワロフスキー社のリブランディングは、まだSNSなどで部分的に展開されているだけです。3月19日に公式動画でリニューアルの全貌が明かされる予定になっています。3月3日現在、同社の公式サイトでは、まだ先代スワンのシンボルマークとワードロゴが使われています。

ここ数年、デジタルデバイスとの親和性などの理由から、セリフ系からサンセリフ系へ、大文字から小文字へ、というワードロゴのリニューアルの流れがあります。BURBERRY(バーバリー)や SAINT LAURENT(サンローラン)といったハイブランドも例外ではありません。スワロフスキーのワードロゴもサンセリフ系へと変わるのでしょうか。

クリエイティブ・エージェンシーの創設者Ian Schatzberg氏は、スワロフスキーに関しては、あえてその方向性はとらなかったとコメントしています。

「今回のリブランディングは、同社の歴史に立ち戻ることこそが目的なのです」

 

「手の届くラグジュアリー」

2020年4月にRobert Buchbauer(ロバート・ブッフバウアー)氏がCEOに就任しました。新CEOのもとでスワロフスキー社は2020年から大幅な事業再編と新戦略を展開しています。同社のコンシューマー部門は、2001年には売り上げの4分の1程度だったですが、Buchbauer氏が70パーセント以上を占めるまで大きく育てました。

高い技術が必要なスワロフスキーのクリスタルは、ファストファッションブランドのアクセサリーよりも高品質ですが、価格面では不利です。一方で、貴金属や宝石を使ったファインジュエリーとはジャンルが異なります。そこで、Buchbauer氏は、スワロフスキーのジュエリーを「手の届くラグジュアリー(accessible luxury)」と位置づけて、新戦略を打ち出しました。Engelbert氏のWonderlabなどの新しいビジョンやコレクションは、クリスタル事業を中心に据えたこの戦略に沿っています。そして、これまで季節ごとに新商品を発表してきましたが、このサイクルにはこだわらず、長く愛されるクラシックなデザインを提供していく予定です。

プロフェッショナル事業部門がおこなってきた、Dior(ディオール)、Chanel(シャネル)、Supreme(シュプリーム)、Nike(ナイキ)などへのクリスタル提供やコラボレーションは継続しますが、対象を見直しながら縮小するとしています。ブランド戦略変更により、DIYやネイル業界へのクリスタル材料の提供は残念ながら終了しました。

リブランディングの全体像はどうなるのか、ポップアップストアの店舗デザインやパッケージでWonderlabがどのように演出されるのか、スワロフスキーの今後の展開が楽しみです。


【参考資料】
Swarovski New Brand Identity and Logo Unveiling | HYPEBEAST (https://hypebeast.com/2021/2/swarovski-new-brand-identity-and-logo-unveiling-news)
Swarovski reveals new brand identity and store redesign (https://fashionunited.uk/news/business/swarovski-reveals-new-brand-identity-and-store-redesign/2021022353802)

Swarovski Official | Jewelry, Watches and Crystal Decorations (https://www.swarovski.com/en-AT/)
Swarovski’s ‘Wonderlab’ Rebranding Reimagines The Classic Crystal Swarovski’s ‘Wonderlab’ (https://fizzymag.com/articles/swarovski-s-wonderlab-rebranding-reimagines-the-classic-crystal)
General Idea (https://www.generalidea.agency/)

 

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