日本のゆるキャラを代表とする「シュール」な世界観。実はこの「シュール」とはもともとフランス語のシュールレアリスムから来ており「非現実的」などという意味で、日常ではあり得ないことなどを指す言葉です。そういう意味ではゆるキャラのシュールさも的を得ている様な気がしますが、日常で私たちが使うシュールの意味合いとは少し違う気がします。言葉の正確な意味はさておき、今回は思わず笑ってしまう様なタイプの違う動画を集めてみました。
まさにシュール。海を守るために作られたコマーシャル動画
Surfrider Foundation. TV Commercial
葬儀会社で働くどう見ても冴えない男。ただ本人が不器用なだけでなく、運も持ち合わせていない様子。「何故、そこでサンドイッチを食べる！」と思わず突っ込みたくなるダメっぷりの彼は案の定仕事をクビになり、トボトボと家路を歩いていると…。最後に出される「ゴミを拾うことは誰にでもできます」という言葉がシュールさに拍車をかけています。実はこの動画はSurfrider Foundationという国際環境NGOが製作したコマーシャルで日本でも活動しています。皆さん、ゴミは持って帰りましょう！
非現実的な踊る信号機を見た人々の反応は？実証実験を収めたクリエイティブな動画作成例
Interactive dancing traffic lights make waiting “more entertaining”
ポルトガルの首都、リスボンでメルセデスが広告会社と組んで実際に行った実証実験の様子を記録した動画です。街中の信号機に細工をして、歩行者マークを踊らせると人はちゃんと赤信号で止まるのかということ。しかも少し離れた場所で一般の人に実際に踊ってもらい、その動きをモーションキャプチャーして歩行者マークの動きに反映させるといった非常に手の込んだ細工をしています。これこそ「シュール＝非現実的」な状態ですが、果たして人々の反応は？こういう遊び心ある実験なら是非参加してみたいですね。
あなたにも専属のいるかもしれない音響職人が悪戦苦闘する様子を描いたクリエイティブな動画
The Foley Artist
ある若い女性の日常を美しい映像で収めているのかと思ったら、途中から差し込まれる謎のおじさん。どうやら彼は彼女の動きを熱心に観察している様子。そしてその動きに合わせながら彼女の身の回りの「音」を奏でている。音響製作者として様々な道具を使い必死に音を当てる彼の様子はまさにシュール。ですが、実際に昔の映画製作では彼の様な人が「音」を作って後から当ててたわけですし、現在も映像制作の現場では膨大な効果音データを使って音を足しているわけですから、あながち間違ってもいません。しかし、懸命に音を作り続ける彼の滑稽な姿に思わず笑ってしまいます。
あなたはマシュマロテストに合格できるか。子供たちに実験した検証動画
Absa Marshmallow Commercial
小部屋に入ってきた子供。机の上にはマシュマロが１つ。そして「私はちょっと出て行くけど、すぐに戻るからもし待っていられたらマシュマロをもう一つあげるからね」と言われます。果たして子供たちはどうするでしょうか。映像を見てもらればわかる通り、彼らのリアクションがメチャクチャ可愛い。子供って素直ですね。実はこれ「マシュマロテスト」といって、子ども時代の自制心と、将来の社会的成果の関連性を調査した有名な実験なんです。欲望と戦う子どもたちと、別室で眺める大人ってシュールな画だと思いませんか？欲を抑えるのは大人だって大変ですもの。
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