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レトロで存在感抜群のロゴ

レトロフューチャーで存在感抜群のロゴデザインたち

レトロで存在感抜群のロゴ

ダークな背景に浮かび上がる金属的な質感。どっしりとした重みのあるフォントに立体的な加工。このような質感のデザインが流行したのは、1980年代のこと。

近年、ファッションやカルチャー面で注目されるリバイバルブーム。昨年は、90年代の雰囲気を取り入れたファッションや音楽が注目を集めました。他にも、80年代のトレンドをネタにする芸人や、当時の漫画の実写ドラマ化など、いたるところにリバイバルブームはきています。

そして、グラフィックデザインにも同じように回顧の波が着実にやってきています。

シンプルさを追求した、ミニマルなフラットデザインやマテリアルデザインがピークを迎え、徐々に、カラフルで複雑さを持ったデザインが再評価されはじめています。サンセリフフォントの独断場だったタイポグラフィーも、ヒゲを持ったセリフ体や80~90年代に流行したようなレトロなフォントが注目を集めています。

レトロで存在感抜群のロゴ2

今回ご紹介するのは、アメリカのグラフィックデザイナーAlexandre Lemoing 氏のアートワークです。80年代に青春を送った彼が、数々のデザイナー経験を積んだ今、改めて向き合うレトロフューチャーなデザイン。現代のデザインに大きな衝撃を与える存在感抜群のロゴデザインを一緒に見ていきましょう。※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Alex! )

 

ラスベガス出身アーティストのロゴデザイン

ラスベガス出身アーティストのロゴ

ラスベガス出身の地元アーティスト Heather Hermannの依頼で作られた彼女のためのロゴデザイン。イニシャルである「H」2つを縦につなぎ、羽のような装飾を施したシンボルマーク。金属のように仕上げられたピカピカのボディには、山々の稜線がシルエットとして描かれ、幻想的な空の色が魅力的です。キャッチフレーズ「Duchess of Deco」をピンク色のネオンカラーで踊るように描き、背景には奥行きのある正方形柄の壁。

この構図に見覚えはないでしょうか?

1985年に公開された映画「未来世紀ブラジル」です。濃厚で不可思議な映像美とシニカルなシナリオがカルト的な人気を誇り、今でも伝説的なSF映画として語り継がれています。この映画のポスターやビデオパッケージのデザインに使われたのが、羽の生えた主人公が壁一面のファイル棚を背景に飛び立つ画像と、ピンクのネオンカラーで書かれた「Brazil」の文字。Heather Hermannからの依頼で、「未来世紀ブラジル」をオマージュしたロゴをデザインしたそうです。

 

ヒップホップアーティストの光り輝くロゴ制作例

光り輝くネオンロゴ

ヒップホップアーティスト Craig Whitleのイニシャル「C」「W」をデザインしたロゴです。

宇宙空間を背景にゴールドに光り輝く「CW」の文字。まるでラッパーが愛用するストリートテイストのペンダントヘッドのようです。ゴージャスでありながら、力強さを誇示するインパクトの強いロゴデザインです。

 

レトロフューチャーなアーティストのネオン風ロゴ作成例

レトロフューチャーなネオンロゴ

音楽プロダクションより依頼されたアーティストロゴデザインです。

「GRID」の文字の中に描かれた立体的なグリッド。右に行くほどクリアーになり、リアルさを伴った構造物を思わせます。漆黒の背景に浮かぶネオンピンクの三角形。ネオン管を曲げて描いたような「neon」の文字。夜の街に輝くネオンサインのような、非現実と現実をブレンドしたロゴデザインです。

 

カラフルなクロムの質感が目を引くロゴデザイン

カラフルなクロム系のロゴデザイン

アーティスト「Super Order」のロゴデザインです。

山の後ろから射す不可思議な光のオーラとクローム加工されたロゴマークがリンクする、スペーシーなデザイン。ロゴの上に広がる星空も相まって、非常に壮大な雰囲気を感じさせます。ロゴ自体が飛来した宇宙船にも見えてくる、シュールなデザインです。


レトロな質感のロゴ

制作者の個人的なデザインプロジェクト。

「WEEK END Bitches!!」訳すと、週末の悪女たちとでも言いましょうか。背景にはヤシの木とサンセットビーチ。画像をぼかすことでイメージだけを残し、主張を抑えた背景に加工しています。「WEEK END」の文字はシルバーにクローム加工され、文字の中にはピンクとブルーの水面に夜空。そして、WEEK ENDの文字に絡みつくように、複雑に配されたBitches!!の文字。

夜のビーチで戯れる女性たちのナイトライフを想像させる誘惑的なロゴデザインです。

 

手書き風のレトロロゴ

大きく書かれた「E」。光を伴うクローム加工ながら、エアブラシでやわらかく仕上げています。水彩画のような同系色のグラデーションが美しく、時代に捉われない手描き感が新鮮です。

 

オーストラリア人DJのロゴデザイン作成例

DJのロゴデザイン

オーストラリア人DJの依頼で制作されたロゴ。イメージしたのは、1970年代から1980年代初頭に流行したマルチカラー。年代物のジャケットのような、レトロでぬくもりのあるカラーリングです。ロゴを囲む罫線に多色使いのグラデーションが採用され、トレンドのデザインテイストも感じさせます。

 

制作者が幼い頃通ったアーケードゲームのロゴをリメイク

ゲームのロゴデザイン

当時のロゴマークを忠実に再現しながらも、鮮明さを増し、より現実感のある未来を想像させるデザインに仕立てています。当時のデザインと比べると、ディテールや色彩は変わっていませんが、ロゴマークは歪みを正し、美しく成形しています。当時のデザインの背景はビッグバンを思わせる宇宙での爆発シーンが描かれていましたが、リメイクした今作は、ゲームのテーマである「WAVE」をより明確に示した、同心円状の輪の広がりと輝きを重ねています。

 

トラック会社のテキサスらしさのある企業ロゴ作成例

テキサスの企業ロゴ

テキサス州にあるトラック会社から依頼されたロゴマーク。ロゴタイプの部分にはクローム加工された「TEXAS」とワイルドな「REVOLVER」の文字。

文字を支えるようにして下に描かれているのは、星条旗をモチーフに色を付けられた牛の頭骨と2丁のリボルバー。イラストはすべて手書きで描かれ、テキサスの魂を象徴しているそうです。個性的なイラストではありますが、左右対称にバランスがとられ、ロゴを中心に一つのロゴマークとしてまとまっています。


まとめ

年代によっては見方が変わるレトロ回帰のデザイン。知っている人にとっては懐かしく、若い世代の人にとっては新鮮に映るでしょう。

しかし、どのデザインも、昔のデザインをただ掘り起こしたのでなく、独自のアレンジや当時にはなかった表現方法がプラスされており、新たな時代のデザインとして昇華されています。シンプルデザインが全盛の昨今、これだけインパクトの強いデザインは、見る人の記憶に深く刻まれることでしょう。

 

※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Alexandre! )

design : Alexandre Lemoing ( USA )

 

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