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チラシの作り方を考える

チラシ・フライヤーの作り方 – 完全ガイド【考え方編】

チラシの作り方を考える

店やブランド、商品やイベント・・・。どんなに良いものを用意しても、ただ待ち構えているだけではお客さんはやってきません。集客するためには、まず「知ってもらうこと」が第一歩。売り出したい商品を世の中に知ってもらうため、あなたならどんな方法を選びますか?

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広告宣伝の様々な方法 – どれが良いの?

商品を知ってもらうために世間へ認知促進を図る活動を「広告宣伝」といいますが、手段はさまざまです。テレビCMやラジオCM、新聞や雑誌広告、街頭看板、ポスター、チラシ、ホームページの制作や、web広告、オリジナルアプリ、SNS・・・。近年では、IT化が一気に進み、webを使った広告展開が当たり前になり、広告の手法もますますバラエティ豊かになりました。

・SNS広告(WEB/SNS)

特にSNSを使った販売促進は元手も掛からないことから積極的に行われるようになりました。媒体によって様々なルールが存在し、有効に活用するにはそれなりの知見が必要です。

・マス広告(テレビ/新聞)

テレビや新聞などのマス媒体を使った広告はインパクトがあり、一気に不特定多数へ認知を広めるには効果的な方法です。とは言え、何より気になるのはその費用。制作するにも放映するにもかなりお金がかかります。

・紙媒体(チラシ/ポスター)

そこで、もっとも手軽に言いたいことを伝えられる広告がチラシやポスターといった紙媒体です。Web媒体の浸透に伴い、力を失ったかのように語られることもある紙媒体ですが、新聞や本がなくならないように、紙媒体の広告にも大きな存在意義があります。

紙媒体の一番のメリットは、情報が常にそこにあり続けるということ。とくにチラシは、新聞折り込みやポスティング・配布などにより直接ユーザーの手元に届きます。Web媒体と違いアクセスする必要がなく、興味があれば、誰でも・いつでも・何度でも見返すことができます。また、見てもらいたいターゲットが住む場所にもれなく届けることができるのも大きなポイントです。興味の有無に関わらず手元に届くことで、潜在的な顧客の発掘にもなります。

そんなチラシですが、手軽に利用できるだけに毎日たくさんのチラシが配られていることも事実。数あるチラシの中でも目を引き効果を発揮するためには、どのようなことに気を配るべきか。チラシ作りの【考え方】を解説します。

 

チラシデザインの作り方1 – 何を(what)知らせたいのか目的を明確にする

チラシを制作するにあたり店舗や企業が目的とするのは、「顧客を増やしたい」「セールを告知したい」「イメージアップを図りたい」など種々ありますが、発信したいメッセージがいくつもあったり、漠然としていると受け取り側も混乱してしまいます。

新聞や雑誌の場合は自ら購入し、興味のある内容に目を通すものなので、多彩な話題がいくつあっても問題ありません。しかしチラシの場合は違います。発信者側が伝えたいメッセージをしっかり届けるためには、一目で見る価値のあるチラシであることを印象付けなければなりません。

一般的に、折り込みチラシを手に取り、自分にとって興味があるかないか判断するのにかかる時間は、ほんの1秒程度といわれています。そのわずか1秒の間にインパクトを残すには、ビジュアルや文字でユーザーの手を止める必要があります。

自分の暮らしに関わりがある情報とわかれば、その続きを時間をかけて目を通し、興味を引く見た目であれば、一体どんなことが書いてあるのか詳細を知りたくなります。

広告宣伝についての著書を持つアメリカのサミュエル・ローランド・ホールにより提唱されたAIDMAの法則は、広告がユーザーを購買にまで結びつける心理的ステップを定義づけています。

AIDMAのイメージ図

AIDMAの法則

A【Attention】・・・注意
I【Interest】・・・興味
D【Desire】・・・欲求
M【Memory】・・・記憶
A【Action】・・・行動

近くに新しくオープンする美容室のチラシに例えると…

A【Attention】・・・インパクトのあるカットモデルのビジュアルに「未来型美容室、New Open!」などのキャッチコピーで目を引き、どんな美容室だろう?と注意を引きます。

I【Interest】・・・読み進めると美容室のコンセプトが書かれており、興味がわきます。

D【Desire】・・・最後に、「新規来店の方、全メニュー20%OFF」のクーポンがついており「お得」「試してみたい」という欲求が生まれます。

M【Memory】・・・人の記憶は感情が伴った方が残りやすいと言われています。意外性に驚くビジュアルやキャッチコピー・サービスなどを用意することで、より記憶に残りやすくなります。

A【Action】・・・髪を切りたい・イメージチェンジをしたいと思い立った時、「そういえば」と思い出して足を運んでくれればチラシの効果ありです。

 

この法則は【ユーザーに商品を認識してもらい、感情というプロセスを経て行動に繋げる】という、広告全般における仕掛けです。

ユーザーにとって行動の引き金となるのは、その広告の中に自分にとっての「利益」を見つけた時です。

大幅なプライスダウンやサービスの提供などで得られる「経済的利益」や、

その商品やサービスを利用することで健康が増進される、もしくは改善される「身体的利益」

レジャーやお洒落、娯楽などで癒しや満足を得る「精神的利益」など、

ユーザーの幸福に繋がる情報が大きな原動力となります。

チラシはユーザーの「利益」をわかりやすく、試してみたいと思えるように演出することで、ユーザーと発信側をつなぎます。

「ユーザーの利益 ≒ 発信側の目的」

となるように、行動を喚起できるチラシづくりが成功のポイントです。

 

チラシデザインの作り方2 – 誰に(who)伝えたいのかターゲットを分析する

チラシを配布する目的がはっきりしたら、次に考えるべき点はターゲットの解析です。

宣伝したい商品やサービスを利用する人たちがどんな人たちであるかを知ることで、チラシの作り方は大きく変わります。

例えば、新興住宅地で若い世代のファミリーが多い地域と、歴史ある土地で落ち着いた高齢世帯が中心の地域では、求められる店のサービスも好まれるチラシの雰囲気も異なります。近くに競合店がある立地条件では、競合店とイメージを差別化できるデザインが必要になります。

チラシのデザインを考える時、発信側のイメージだけを紙面に収めデザインしていくと、一方通行の情報発信になる可能性が大いにあります。たくさんの人に配るチラシは一人一人に合ったオーダーメイドにはできませんが、受け取る側がどのような傾向を持った集団であるか?を理解した上で制作するのとしないのとでは雲泥の差が生まれることでしょう。

地域の特性やデータは、既存店では顧客の動向から、新規出店では事前の現地調査や各自治体が出している公表データを参照することでも概要を掴むことができます。また、より広い範囲で不特定多数をターゲットにしたチラシを制作する場合は、今受け入れられているデザインのトレンドや世間の風潮を知る必要があります。テレビや新聞・インターネットなどでの情報収集を常に心がけ、幅広い範囲にアンテナを張っておきましょう。

 

【知っておくべきターゲットの情報の一例】

地域:居住地域の習慣・気候・文化に合わせたセールスプロモーションを立てる

性別・年齢:男女比や年齢層により好まれるデザインの方向性が推測できる

職業:就労状況を知ることで、ある程度生活リズムが想定できる

収入:世帯の平均的な資産により価値観や相場が異なる

家族構成:お金の使い方や休日の過ごし方など生活パターンに大きな影響を与える

 

チラシデザインの作り方3 – どのように(how)イメージを伝えるかコンセプトを決める

チラシの目的とターゲットが明確になったら、いよいよどのような紙面を作るか。具体的なコンセプトワークに入ります。

チラシのコンセプトについて

コンセプトとは、チラシで表現する自社の独自性と強み、そしてユーザーのメリットを言葉で表したものです。いわばチラシの骨格です。この骨格(=コンセプト)に沿って、デザインが肉付けされていきます。

チラシ制作はコンセプトを中心にイメージを固め、ラフデザインを起こし、想定するターゲットに合ったデザインスタイル・色や書体・画像素材などを決めていきます。デザインの具体的な方針となるコンセプトは、クライアントとデザイナー、また制作チーム内でのもっとも大切な共通認識です。

 

【コンセプトの一例】

食品スーパーの場合
「無料試食や詰め放題が目白押し!賑やかな食品祭り」

美容室の場合
「極上ヘッドスパが体験できるアットホームな隠れ家サロン」

不動産の場合
「緑あふれる新天地、三世代が暮らせるゆとりの区画」

レジャー施設の場合
「自然の中で挑む20のアクティビティ!野性が目覚めるアウトドアパーク」

イベントの場合
「充実の屋台ブースと生演奏を堪能するグルメ×JAZZ、秋の祭典」

 

コンセプトがぼんやりしていると、チラシの全体像も掴みどころのないぼやけたものになってしまいます。コンセプトを聞いただけで雰囲気が想像できる具体的なワードと、オリジナリティが不可欠です。

 

チラシデザインの作り方4 – スケジュールと予算を考えクオリティをコントロールする

チラシを制作する際にデザインと並行して組み立てるのが、納期と制作スケジュールです。チラシの多くは、ある決まった期間にセールやキャンペーンなどを予定し、それに合わせてチラシを配布します。チラシの折り込み日や配布日は絶対的なデッドラインであり、それに間に合うように逆算してスケジュールは立てられます。

また、スケジュールと同時に制作に先立って提示しなければならないのが、制作予算。デザイン費や撮影費、印刷料や折り込み料などチラシ制作にかかる予算をトータルで見積り、クライアントに検討してもらいます。予算により、提案した印刷の色数(カラーやモノクロ、2色刷り等)やサイズ、紙質が決定されます。

また、発注する側から考えると、予算に合わせてデザイナーや印刷会社を選ぶという選択肢も存在します。広告代理店を通してチラシを制作するのと、チラシに特化したデザインサービスに依頼するのとでは大きく予算が変わります。

自分でデザインするスキルがあれば、印刷のみ外注するという手段も考えられます。ですが、チラシの制作ノウハウは、ある種特殊なもの。よほどしっかりしたビジョンがない限り、手間暇かけて失敗・・・となる確率が高いでしょう。

IT環境が普及した今、遠く離れていてもインターネットを介してビジネスが成立します。チラシの制作・印刷も、今やwebで依頼できる時代。同じ予算をかけるなら、リーズナブルでも高いクオリティで制作してくれるプロに頼むのが良いのではないでしょうか。

 

チラシデザインの作り方5 – 配布後、効果を測定し次回の改善点を模索する

次回の改善点を模索

チラシ配布後、目的のセールやイベントなどが終わったら、チラシによってどの程度の集客効果があったのか検証することをおすすめします。分かりやすいのは、平常時とチラシ配布時の売り上げや来客数の比較。もっとも、売り上げや集客数の増減がすべてチラシの効果によるものと断定することはできませんが、一つの指標にはなるはずです。

正確に効果を計るなら、チラシにクーポンや申込書などを付けて回収率を割り出すか、来店した顧客にアンケートを実施し、来店動機を尋ねるのが確実な方法です。

イメージアップを目的としたチラシは効果を計るのがたいへん難しく、ある程度の長期スパンで戦略を考えるか、短期間で結果を出したいのであれば、さまざまなメディアを使い複合的な広告戦略で実施していくべきでしょう。いずれにしても、広告期間の業績や認知率の伸び、対外的なイメージをヒアリングによりリサーチする必要があります。

いつ、どんな時期に、どのようなチラシをどこに何部、どのような方法で配布したのか?その結果、集客数や売り上げがどの位伸び、クーポンなどの回収率はどの程度だったのか?

最低でもこの程度のデータを残しておけば、次回の戦略に生かすことができます。チラシは作って配布しただけでは終わりません。失敗も成功も含め、データ化することで、はじめて市場の動向が見え、改善点がわかってくるのです。

 

まとめ

チラシを作るにあたり心得ておくべき、「考え方」について解説してきました。

どのようなデザインのチラシを作るにしても、ベースとなる考え方は同じ。良いチラシを作るには、いかに知らせたい事柄を熟知し、独自性を持って狙いを定められるかにかかっています

骨組みがしっかりできれば、ターゲットを考慮しイメージをビジュアルで表現するデザインの方向性も自ずと決まります。

次回は、考え方を元に、どのような方法でデザインすれば「効果的に見せる」ことができるのか、デザインのコツを紹介いたします。

 

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