柔らかな和の雰囲気でデザインした花見茶会のポスターデザインです。
小花柄のクロスの上に置かれた桜を添えた湯飲みと急須。春の茶会の席に流れる風情ある空気感が紙面を通して伝わってきます。
タイトルは筆文字で大きく縦に流し、タイトル横写真上のスペースに、日時・場所・料金についてのインフォメーションを掲載しました。テキストの色は、タイトルも含めてブラックでなはく濃いグレーを使うことで、桜のピンクとよくマッチし紙面全体を柔らかなイメージに見せています。写真上部の白場に桜の花のイラストをぼんやりと霞むように配置し、上から花びらが舞うように演出しています。
下段には、お寺の名前、場所、連絡先などを配置し、茶会が気になった方が連絡をとりやすいように電話番号をとくに大きく記載しました。テキストのバックには、桜の木々のシルエットを入れ、お寺の境内のイメージが伝わるようなデザインで仕上げました。
季節イベントポスターで意識すべき「シンプルなデザイン」
季節のイベントポスターでは「シンプルなデザイン」を意識して制作することが重要です。そもそもポスターはパンフレットと違い、ぱっと見たイメージでその情報を伝えなくてはなりません。視覚的にどんな季節イベントなのかを伝えるためにはシンプルなデザインが効果的です。
一目見てどのようなイベントなのかを理解してもらうためには、背景と写真のバランス、ポスター内のフォントの使い分けが重要になります。
背景と写真のバランスがポスターの印象を決める
イベント告知のような情報を伝えるためのポスターでは、背景と写真、そしてテキストのバランスが重要です。啓蒙ポスターであれば背景と写真の比率を増やしてイメージを喚起させる方が効果的でしょう。ですが情報を伝えるためのポスターにおいては、グラフィックとテキストのバランスが取れていなければなりません。
作例ではイベントの目的である「お茶会」を写真にし、お花見を背景グラフィックにしました。
当サービスのポスターデザインでは、一目見ただけでどのようなイベントのポスターなのかを理解してもらうための工夫を心がけています。
フォントの使い分けで情報を伝えやすく
情報を伝えるためのポスターではフォントの使い分けが重要です。フォントの使い分けといっても、文字の種類ではなく、文字の色やサイズなども合わせて工夫することで、イベントに関する情報を伝えやすくなるでしょう。
作例では、イベントタイトルを縦書きの筆文字にし、お寺主催のイベントであることを想起させるように工夫しました。情報部分のテキストは重要な情報別にフォントサイズを変えて表現しています。
すべて同じサイズ、同じ書体にしてしまうと無機質なイメージを与えてしまうことにつながります。お花見をしながらのお茶会という暖かいイメージを出すためにもフォントの使い分けは効果的です。
ポスターの目的をデザインに反映させる
イベント告知のポスターでは、ポスターの目的をデザインに反映させることがもっとも重要です。当サービスでは写真や背景、フォントの使い分けのほかにもいくつかの効果的な手法を駆使しながら、ポスターの読み手が興味を引くようなデザインを心がけています。
制作ポスターデザインに対する感想
VOICE
イベントの趣旨と場所の雰囲気がマッチしています。
淡いピンクを施すことによって、白い茶器と少しだけ覗く緑茶が美しく際立つポスターデザインです。ピンクはカラーのみで塗らず、桜模様にして散りばめることで優しい雰囲気に。淡く白地にぼかすことで春らしさを感じつつも、優しくポカポカとしたあたたかい空気が感じられるデザインになっていると思いました。可愛らしい花模様のクロスと配色からフェミニンな印象にも感じますが、タイトルとお寺の名前が書かれた大きな縦書きの筆文字を配置することで、イベントの趣旨がハッキリと伝わってきます。ただし全体の雰囲気を壊さぬようグレーを使うことでバランスを崩さず、適度に目立たせる程度に。
全体の雰囲気とマッチし、厳かな場所でおこなわれる和やかなイベントの様子が想像できるでしょう。お寺という場所でありながらも気さくさを演出するように、イス席であることを可愛らしい桜のマークで示したり、大きく読みやすい文字情報を記載したり。細かな工夫を施すことによって、心から歓迎されているかのように感じました。春先のイベントを楽しみにしている人ならば、つい惹かれてしまう催しです。普段なじみのないお寺でも、この機会に参加してみたくなってしまいそうです。
※掲載しているパネル / ポスターデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。