ワーナー・ブラザーズが伝統的ロゴをリニューアル

2019年11月13日(現地時間)に米映画配給会社ワーナー・ブラザーズ(Warner Bros.)のCEOアン・サーノフ(Ann Sarnoff)氏が同社のマスコット、バッグス・バニーとともに新しいロゴを発表しました。ワーナー・ブラザーズが今回リニューアルした盾のシンボルマークは1923年の創業以来使われ続けてきています。

この夏にCEOに就任したアン・サーノフ氏は、創立100周年を迎える2023年を前にブランドを見直すのに良いタイミングであったと述べました。新しいブランドデザインは2020年公開の映画から使用される予定です。『ハリーポッター』シリーズや『ルーニー・テューンズ』など数えきれない名作やヒット作を世界中に送り届けてきたワーナー・ブラザーズの新しいロゴを見てみましょう。

 

輝かしい遺産を未来へつなぐロゴマーク

現行のロゴに比べると新しいロゴは極めてシンプルなフラットデザインです。また、「WB」のモノグラムは盾のフォルムに合わせて精緻にデザインし直されました。新ロゴはワーナー・ブラザーズ社創業のごく初期に使われていたデザインをベースとしています。旧ロゴのプロポーションが正方形に近いのに対し、新しいロゴは縦長となっています。これは創業初期のロゴを黄金比に基づいて洗練させたものです。

ワーナー・ブラザースは1923年に創業し、約100年間にわたって数々の名作やヒット作を届けてきました。世界初の全編トーキー(音声付き)の長編映画の公開や世界初の全編カラー映画などもワーナー・ブラザーズ社です。世界中の映画ファンにとって、ワーナーブラザーズの盾のシンボルマークはこういった輝かしい遺産の象徴となっています。

「ワーナー・ブラザーズはこの遺産に基づきながら盾のシンボルをもっと機能的で効果的になるよう求めました。1993年に導入された以前のバージョンは非常に細かくデザインが描かれていて、ますます重要になっているデジタル環境では小さいサイズでの使用が難しくなっていました(Pentagramサイトより)

今までのロゴは濃いブルーと金色を組み合わせたもので、往年の豪華絢爛なハリウッド映画のイメージに即したものといえるでしょう。

今までのワーナーのロゴ

しかし、これから未来に向けてのブランディングには不適当と判断されました。新しいロゴは過去100年の延長線上にありながらもこれからの100年に対応することを目指しています。

 

ロゴのバリエーションとカスタム書体「Warner Brothers」

盾のシンボルマークに使われているブルーはワーナー・ブラザーズのコーポレートカラーですが、やや明るめの現代的なトーンに調整されています。一方、ワードマークはそれよりも暗めのブルーにすることで、シンボルマークとワードマークが互いに引き立てあっています。

盾のシンボルマークには既存ロゴの面影を残す立体的なバージョンもあり、主に映画の冒頭や本編終了後にスクリーン上で表示されます。これまでも、映画が始まると最初にスクリーンに現れるロゴは、映画の内容に合わせたさまざまなバリエーションが作られてきました。開始直後から物語のムードを演出したいという製作者の意図の反映です。Pentagramのサイトに掲載されているバリエーションのサンプルを見ると、このような用途にはプレーンなバージョンが非常に効果的であることがわかります。

今回のリブランディングではWBのモノグラムに由来するカスタム書体のセットも作られ、ワードロゴに使われています。このオリジナルのサンセリフ書体は「Warner Brothers」と名付けられました。「R」「B」などにモノグラムとのつながりが強く感じられます。「Warner Brothers」書体は、新ロゴとの組み合わせでスクリーンやプロモーションツールをはじめ、アプリ、屋外ディスプレイなど様々なメディアで展開され、一貫したブランドの声を届けることが期待されています。

 

「物語の力を信じる」

ワーナー・ブラザーズ社の新しいミッション・ステートメントも今回発表されました。

「世界中のもっとも刺激的なストーリーテラー達とパートナーを組んで、この上ないエンターテイメントを創り出し配給する世界のリーダーとなること」(米ワーナー・ブラザーズ社公式サイト)

「観客に喜んでもらうストーリーを1世紀近くも送り続けることは、ワーナー・ブラザーズだけでできたわけではない」とアン・サーノフCEOは述べています。最高のストーリーテラーとともに映画作りをすることで、ワーナー・ブラザーズはアイデアや新しいやり方を作り出すことができたのだとしています。

映画のストーリーを反映するロゴのバリエーション表現は、今回のリブランディングによってさらに強化されていますが、これも同社の考え方のひとつの表れでしょう。ワーナー・ブラザーズ社のサイトでは、今回のブランドに込められた同社のコミットメントは以下の言葉に要約されると述べられています。

「We believe in the power of story」(物語の力を信じる)

 

リニューアルが繰り返されてきた盾とモノグラムのシンボル

「WB」のモノグラフと盾との組み合わせはワーナー・ブラザーズが創業した1923年の映画作品から使われ続けてきました。しかし、基本的な構成は維持されながらも、会社の売却や統合などを理由にロゴデザインは変更を繰り返されてきました。変更は10数回におよび、200を超えるバリエーションがあると見られています。

ワーナーのロゴの変遷

映画配給会社のロゴは映画本編が始まる前にスクリーンに大きく映し出されます。

もっとも初期の作品の冒頭に現れたロゴは、スタジオ外観の写真が盾の形のフレームに入れられ、縦の下半分に「W・B」の文字が配置されたものでした。1929年に写真はなくなり、盾のフレームに「WB」のモノグラムがデザインされたシンプルなものに変わります。2020年から使われるあたらしいロゴのベースと言えます。1937年にはフレームとモノグラムがレリーフ状の立体的なものになり、さらに社名の入ったリングが盾の中央部を囲みます。これが現行のロゴまで引き継がれる基本的な構成となりました。『Warner Bros. logo design evolution』というサイトでは、歴代のロゴとその主なバリエーションが一覧できます。

 

デザインの巨匠ソール・バスがデザインしたミニマルなバージョンも

盾とWBのモノグラムではないロゴに変えられたこともありました。1967年にSeven Arts社と合併した際には社名が「Warner Bros.-Seven Arts」となり、モノグラムが「WB」から「W7」に変更されました。また、1972年に社名が「Warner Communications Company」に変わったためにリニューアルされたロゴは、盾もモノグラムもないシンプルなデザインです。フレームはとても大きなアールを持つ角丸の矩形になり、その中に終端を丸めた長短の3本の太いラインで「W」が表現されています。

ソール・バスの作成したverのロゴ

このミニマルで力強いロゴは、20世紀最大級のグラフィックデザイナー、ソール・バス(Saul Bass)の手によって作り出されました。ソール・バスは数々の革新的な表現を用いて映画のタイトルバックの新時代を築きました。また、ミニマルデザインで生み出した企業ロゴ、製品ブランドは数えきれません。一時期は日常生活から屋外看板や企業ロゴまで世の中にソール・バスのデザインがあふれ、「米国の風景を変えた」とも言われました。

ソール・バスによるロゴは1984年に再び盾とWBのモノグラムのロゴに取って代わられましたが、2012年に公開されたスティーブン・ソダーバーグ監督の『マジック・マイク』(Magic Mike)とベン・アフレック監督の『アルゴ』(Argo)では70年代の映画作品とソール・バスのロゴへのリスペクトからこのデザインが使われました。

 

ワーナー4兄弟が創始者

ワーナー・ブラザース社は、ハリー、アルバート、サム、ジャックのワーナー4兄弟によって1923年に設立されました。1927年に長編映画としては世界初のトーキー『ジャズ・シンガー』を発表します。1930年代から60年代末まで製作された『ルーニー・テューンズ』はアメリカン・アニメーションの黄金時代の一翼を担います。

1958年には音楽出版社ワーナー・ブラザース・レコードを立ち上げます。

1967年にセヴン・アーツ・プロダクションズ(Seven Arts Productions)と合併し、ワーナー・ブラザース=セヴン・アーツに社名変更。その後、別資本からの買収により社名がワーナー・ブラザース(Warner Bros. Pictures)に戻ります。

1989年には出版グループ・タイムとが統合しタイム・ワーナー(Time Warner)となります。

2000年にAOL社に買収されAOLタイム・ワーナー(AOL Time Warner)となりますが、2002年にはタイム・ワーナーに戻されました。タイムワーナー社は2018年に通信会社AT&Tに買収され、ワーナーメディア(WarnerMedia)と社名変更します。現在のワーナー・ブラザースはワーナーメディアの子会社となっています。

ワーナー・ブラザーズの作品には『ハリー・ポッター』シリーズ(2001年~)、『スーパーマン』シリーズ(1978年~1987年)、『マトリックス』シリーズ(1999年~2003年)、『ブレード・ランナー』(1982)、『エクソシスト』 (1973)、『マイ・フェア・レディ』(1964)、『理由なき反抗』(1955)、『カサブランカ』(1942)などがあります。

 

世界最大規模のデザイン事務所「Pentagram」

今回のロゴリニューアルを手がけた「Pentagram」(ペンタグラム)は、グラフィックデザイナーのアラン・フレッチャー(Alan Fletcher)などが1972年にロンドンに設立した世界最大級の独立系デザインスタジオです。ブランディングから書籍デザイン、広告、環境デザイン、プロダクトデザインまで幅広く活動しています。2019年9月の米国のウェブサービス「Yahoo!」(ヤフー)のロゴリニューアルも同社がおこないました。

 

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